
国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中のNASAの宇宙飛行士が、独創的なチーズバーガーの写真を公開し話題になっている。その材料は、宇宙船内で手に入るものだけ。宇宙での食生活の大変さを垣間見ることができる力作だ。
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宇宙ならでは! 手に入る材料をアレンジ
話題のチーズバーガーを作ったのは、NASAの宇宙飛行士、ジョニー・キム。デイリー・メール紙によれば、キムは2025年4月8日にロシアのロスコスモスのソユーズMS-27でISSに到着。その後8ヶ月間を宇宙で過ごすことになっている。
ISSに到着して以来、キムさんはソーシャルメディアXで近況報告をしている。「MRE(すぐに食べられる食事)で生活したことがあるなら、おそらくクリエイティブな“野外レシピ”を試したことがあるだろう」という投稿が示すように、宇宙飛行士たちは何かが無性に食べたくなった場合は、手に入るものでやりくりしているようだ。
今回のチーズバーガーでは、バンズを「小麦のスナックブレッド」、ビーフパティを「ビーフステーキ」で代用し、トッピングと接着用に「チーズスプレッド」と「ポテトグラタン」を利用。仕上げに補給船カーゴドラゴンが運んできたコチュジャンをたっぷりかけて、“バーガー”らしきものを完成させている。
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宇宙食はカロリー第一! 見た目は第二
ニューヨーク・ポスト紙によれば、宇宙の食事で大切なのは、まず十分なカロリーを摂取することだ。生鮮食品は3か月を過ぎればなくなるため、果物や野菜はパック詰めかフリーズドライのみとなる。ビーフステーキのような肉製品や卵はすべて地上で調理されており、宇宙では再加熱されて消費されるとのことだ。
地上で食べられるものに比べれば、キムのチーズバーガーはあまりおいしそうには見えないが、無重力空間に浮かぶその写真を見た人たちからは、努力を評価する温かいコメントが寄せられている。キム本人は料理好きのようで、「家族のために料理することができなくて寂しい」と投稿している。
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過去にはトルティーヤも 味は高評価
実は宇宙で作られた即席ファストフードが披露されたのは、これが初めてではない。2015年に、宇宙飛行士のテリー・バーツがトルティーヤに包まれた奇妙な見た目の「スペース・チーズバーガー」の写真をソーシャルメディアに投稿している。
ビーフパティ、ロシアン・マスタード、トマトペースト、チーズペーストをトルティーヤに載せたもので、本人は「とてもおいしい!」とコメントを加えていた。
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M+16: If you’ve lived on MREs, you’ve probably tried some creative field recipes.
— Jonny Kim (@JonnyKimUSA) April 30, 2025
Here is a twist on the ranger burger, one of my favorites: beef steak, wheat snack bread, cheese spread as both topping and glue, potatoes au gratin layered in the middle, and a generous slather… pic.twitter.com/6Yv9PiVVRc
キム作のチーズバーガー
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無重力なので浮遊している
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#SpaceCheeseburger. Beef patties, Russian mustard, tomato paste, cheese paste, and tortilla. VERY TASTY! pic.twitter.com/OrJ7Kqr3IW
— Terry Virts (@AstroTerry) February 19, 2015
2015年のトルティーヤ使用のハンバーガー