PARIS パリ/フランス
北フランス・アミアンの老舗パティスリー、メゾン・トロニューが今年の復活祭を前にパリに初進出し、大きな話題となっている。その理由は、創業者ジャン=バティスト・トロニューが大統領夫人の曽祖父だから。大統領批判が高まった「黄色いベスト」運動の時には、マクロン夫人ゆかりの店としてとばっちりを受けることもあったというが、パリ店を訪れる客たちは、6代続いた老舗のご当地スイーツの味に強く惹かれているようだ。
店のシグニチャーである「マカロン・ダミアン」は、お馴染みのパリ風マカロンとは違う、アーモンド風味のやわらかな焼き菓子。素朴で優しい味わいは、パリっ子の新たなブームになりそうだ。

※この記事はPen 2025年6月号より再編集した記事です。