
2022年に日本最高峰のホテル「パレスホテル東京」がスイートルームをリニューアルしたとき、その室内にさり気なく置かれていたのがバング&オルフセン「Beosound A1」第2世代だった。木材を活かした穏やかな内装の室内には、このBluetoothスピーカーがふさわしかったのだろう。窓を開け屋外ベランダに出たときも持ち運べる装備品だった。
ラグジュアリーホテルが採用するほどの高級感と美しさを併せ持つA1。ラウンド形状の本体に本革のストラップがつけられ、それ自体がインテリアになる優雅な佇まいだ。音質も申し分なく、大きなウーファーが低音をまろやかに響かせる。スマホやタブレットで音楽再生するなら、専用アプリで音質の細かなコントロールが可能だ。再生音は全方位的に周囲に広がる。
そんな優秀なポータブルスピーカーが、このたび第3世代になって新発売される。20年の第2世代登場から5年越しでのリニューアル。そろそろバッテリーが怪しくなってきた愛用者も、買い替えを検討するいい機会かもしれない。
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リニューアルでの明確な改良点は、バッテリーの持続時間。約18時間から最大24時間まで延長された。低音も前世代比2dBの向上となるウーファーBass SPL 64dBに。無線接続のBluetooth 5.1や、IP67相当の高い防塵・防水性能はそのままキープ。重量はわずか18gの増加である。従来の製品と使用感に大きな変化はなさそうだ。
スピーカーのドライバー(部品)はウーファーが3 1/4インチ、ツィーターが0.6インチに変化。前世代の音質との違いが気になる人は店頭でしっかりと確かめよう。
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色バリエーションはグレー系、茶系、グリーン系の3色に絞られた。選べる自由度は色数が多い第2世代よりやや狭くなった。さらに価格が上がったことにも触れておこう。第3世代は55,900円で、25年5月時点で第2世代は39,900円である。なお第2世代が初登場した20年は3万円弱だった。ただし割高感があっても、このスピーカーのどこにでも転がして吊るせる利便性とスタリッシュなルックスは唯一無二。肌触りのよさまで考えられたデザインの妙は、実物に触れた人だけが知る優位点でもある。デンマークのブランドなだけに、北欧の家具やインテリアとも相性が最高だ。バッテリーを交換可能なので長く使い続ければ結果的にお得になる。
最新版である第3世代が購入のベストチョイスなのは確かだ。とはいえ現在でも十分に通用する第2世代を候補にするのも悪くない選択である。ご自身の趣味と予算を天秤に掛けつつ、どうぞよき音楽ライフを!

Bang & Olufsen
https://bsint.jp

ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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