人生の雨の日をどう乗り越える? 臨床心理士による優しい指南書 【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】『雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら』

  • 文:印南敦史(作家/書評家)
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【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら』

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東畑開人 著 KADOKAWA ¥1,760

人生は晴れの日ばかりではなく、雨の日もある。健やかでいられる時があれば、病める時もあるということだ。そこで臨床心理士である著者は、苦しい時期を乗り切るために「雨の日の心理学」を提唱する。それは、専門家のための心理学を、素人のための心理学に少しだけ忍び込ませたもの。どうにもできない雨の日のために、不調についての専門知識を活用しながら無理なく心のケアをしていこうという試みである。心に対する理解やケアの方法などを、わかりやすく噛み砕いたアプローチが特徴的だ。

※この記事はPen 2024年12月号より再編集した記事です。