【Penが選んだ、今月の音楽】
『ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 第11番 & 第7番』
クラシック音楽の世界において最も深淵とされるベートーヴェンの弦楽四重奏を今年6月、8日間にわたり全曲披露し話題を呼んだウェールズ弦楽四重奏団。いまや名実ともに日本最高峰のカルテットは、時流に惑わされることなく自分たちが信じる理想像を着実に録音。今作で全集が完成するまであと一歩となった。傑作にして人気作「ラズモフスキー第1番」は、彼らの演奏を聴いてこなかったリスナーほど驚きを隠せないはず。外向的なイメージを取り去り、内面的な精神だけで描き直し作品像を一新した!
※この記事はPen 2024年10月号より再編集した記事です。