CANOAS カノアス/ブラジル
5月にブラジル南部リオグランデドスル州を襲った洪水は、約61万人を避難させる甚大な被害をもたらした。住民と同様にペットや家畜など多くの動物も生命の危機にさらされたが、そんななか1枚の絵が注目されている。
村で飼われていた馬のカラメロが、濁流に飲まれた建物の屋根に取り残されている様子が国内外のニュースで紹介されると、アルゼンチン人画家ホセ・アクーニャさんがわずか半日でその模様を描写。作品をオークションにかけ約400万円で売却し、全額寄付したのだ。被災地が牧畜の盛んということもあり、その絵は、復興の象徴として被災者らの希望となっている。
※この記事はPen 2024年8月号より再編集した記事です。