「一度は行った方がいい」と、サウナ経営者にこぞっておすすめされていたノルウェーのサウナ・スパ施設「Farris Bad」。ついに行ってみたわけですが、すべてが優しく、暖かく、でもしっかりと心と体を浄化してもらえる場所でした。「一度は行った方がいい」の意味を身をもって知ることができました。
Farris Badはオスローから電車で2時間ほどのラルヴィックという街にあります。駅に降り立った感想は、こんな遠くの何もない街に3日もいられるのかな?というのが正直なところ。でも目的地はFarris Bad、そしてわたしはFarris Badから一歩も出ないくらい満喫するんだ!と言い聞かせ、駅から歩きます。
少し寂しい道を不安になりながら歩いて10分。すると見えてきました、Farris Bad。
そもそもわたしがここへ行くと決めたのは、以前、Farris Badの開発担当のラッセ・エリクセンさんが取材を受けている動画を見てから。「こんな考えでサウナに向き合っている人のサウナに入りたい!」と思っていました。Farris Badの文字が見えた時にはやっとたどり着いたなぁという気持ちでした。
滞在型サウナ・スパ施設であり、2019年にはWorld Laxury Hotel Awardsを受賞しているラグジュアリーホテルでもあります。チェックインしてサウナを早く見たい気持ちを抑えて、まずは部屋に行ってみると……。
バルコニーからもお風呂からも海が見渡せるつくりになっていました。なかなかこんなお風呂に入る機会はないのでお部屋だけでも十分感動してしまいましたが、ここへ来た一番の理由はサウナ。スパゾーンへ行ってみました。ひろい!
Farris Badのサウナは全部で10つ。それに水風呂、プール、お風呂、ジャグジーなどもあり、ディズニーランドのサウナ版に来たような「どこから入ろう?」「どの順番で行こう?」とたかぶります。せっかくなのでサウナをひとつずつ紹介します。
フィンランドサウナ
スチームサウナ
ハーバルサウナ
ソフトサウナ
テピダリウム
ハマム
プライベートスチームバス
プライベートフィンランドサウナ
フィヨルドサウナ
アウフグースサウナ
これらのサウナでFarris Badのサウナマスターたちが、アウフグース、サウナリチュアル、ハーバルリチュアル、サウナヨガ、アクアピラティスなどのプログラムを提供しているのです。ラッセさん曰く、自分を解放して体の浄化をし、高いところにある自分の意識と向き合う場所、そんな経験をさせてくれるのがFarris Badのサウナマスターたちだそうです。
自分がどのプログラムに参加したいかはその日のタイムスケジュールを見て決めます。ここにあるように朝の9時には「Good morning aufguss」が始まり、最終の夜21時に「Good night aufguss」があり、朝起き抜けから寝る直前までサウナのプログラムが組まれています。
そして目の前は海!浜辺からINしてもいいですし、階段から深い場所へドボンと入ってもよし。
自分が参加したいプログラムと食事の時間などを踏まえて自分の1日のスケジュールを組むことがまずFarris Badに到着したら最初にすることだなと理解いたしました。先ほどディズニーランドと言いましたが、自分でスケジュールを決めるのはフェスっぽいですね。このバンドを見て、この間に食事して……とあのワクワクする感じです。そう、そして逃せないのがここの食事。体に入れるものも考えられています。
こちらも少し写真を。これが朝ごはん。
ランチ。
そしてディナー。
サウナに入って、こんなに美しい食事をして、またサウナに入る。そして体をケアしてくれるサウナマスターがいる。ここでは安心して自分のすべてを委ねていいんです。
ラッセさんはインタビューで「毎日朝起きた時の体調は同じではない、ある日は元気だったり、ある日は力がなかったり。そんなお客さんの悲しみや肩の重荷を軽くして、心と体を癒すためにサウナマスターがいる」とおっしゃっていました。
長くなってきたので、わたしがどんな1日を過ごし、サウナでどんな「精神の旅」をしたかは、次のコラムに書こうと思います。
文筆家、イラストレーター
コロラド大学大学院東アジア言語文明学科卒。2009年から外務省専門調査員として在シアトル総領事館勤務。在米中に出版した『COFFEE GIVES ME SUPERPOWERS』がベストセラーとなり世界5ヵ国で翻訳出版されている。サウナ愛好家でもあり、フィンランド政府観光局サウナアンバサダーに任命されている。著書に『週末フィンランド』、『エンジョイ!クラフトビール』、『コーヒーがないと生きていけない!』、『HAVE A GOOD SAUNA!』がある。
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コロラド大学大学院東アジア言語文明学科卒。2009年から外務省専門調査員として在シアトル総領事館勤務。在米中に出版した『COFFEE GIVES ME SUPERPOWERS』がベストセラーとなり世界5ヵ国で翻訳出版されている。サウナ愛好家でもあり、フィンランド政府観光局サウナアンバサダーに任命されている。著書に『週末フィンランド』、『エンジョイ!クラフトビール』、『コーヒーがないと生きていけない!』、『HAVE A GOOD SAUNA!』がある。
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