5月上旬、世界各地の至る所で“オーロラ”が観測された。ソーシャルメディアでは、ヨーロッパ各地、アメリカ、ニュージーランド、そして日本まで...世界中から撮影された、色とりどりの美しいオーロラを捉えた写真が投稿されている。
ヨーロッパから日本まで...各地で観測されたオーロラ、その理由とは?
通常、お目にかかることができない地域でも観測された今回のオーロラ。この一連の現象の原因は、太陽表面で連続して発生した大規模爆発「太陽フレア」だ。米海洋大気局(NOAA)の宇宙天気予報センターによると、8日から11日までに記録された太陽フレアは、“最大規模”の「Xクラス」に分類され、20年余りで最も強力なもの。また、Xクラスの爆発が3日間で7回発生したのは、観測史上初だという。
観測されたのは、欧州ではドイツやフランス、イタリア、イギリス、デンマーク、スロバキア、オーストリア、ポーランドなど。また、米国でも南部フロリダ州や中西部ミシガン州、東部メーン州、さらには中国や日本でも確認されている。
赤道に近い地域でオーロラが観測されるのは異例の事態
世界各地から撮影された画像には、ピンクや緑、紫と色鮮やかなオーロラが映し出されている。「人生で初めて見ることができた。しかも自分が住んでいるところで!」という声が各地で見られ、地域によってはオーロラと共に流れ星を観測されたそう。夜空一面が様々な色に染まる様子は、まるでCGのようだ。
中には運よく、飛行機に搭乗している際に見ることができた人も。窓から見た夜空には、グリーンと紫のマーブルのオーロラが一面に広がっている。
太陽フレア発生により起こる懸念とは...?
大規模な“太陽フレア”によって、美しいオーロラを各地で観測することができたが、引き起こすのはオーロラだけに限らない。太陽フレアが起こると、プラズマの放出により、磁場の乱れを発生させる。
前回、大規模な太陽フレアが発生したのは2003年。「ハロウィーンの嵐」と呼ばれたこの現象は、スウェーデンで停電が発生し、南アフリカでは電力インフラが損壊するなど、様々な障害が報告されている。NOAAによると、今回の大規模なフレアは人体の被ばくや携帯電話の通信には影響はないというが、11日にはアメリカで電力系統やGPSなどの異常の報告があったと発表。また、イーロン・マスクが率いる宇宙開発企業「スペースX」では、衛星インターネットに支障が見られたことが報告されている。
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