「フィットネス」から「アートメイク」まで……多様化する「ウェルネス」のビジュアル描写。 「メンタルヘルス」に関心高い一方で、オープンな議論に消極的な日本も浮き彫りに【前編】

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    1214872202,Yagi Studio,GettyImages

    新しい環境で新たな⽣活をスタートさせた⼈も多いこの時期。慣れない環境の中で、身体や⼼に疲れを感じている⼈もいるかもしれません。改めて⽣活の質やご⾃⾝の健康について考える機会も増える中で、今回は「ウェルネス」をテーマにしました。「ウェルネス」=「よりよく⽣きようとする⽣活態度」について、ゲッティイメージズで⼈気のビジュアルや消費者のビジュアル意識調査「VisualGPS」の結果を分析しながら、企業やブランドが「ウェルネス」をテーマにしたビジュアルコミュニケーションをとる際に考慮するべきことについて考えていきます。

    ■「フィットネス」から「アートメイク」まで…「ウェルネス」で⼈気のビジュアルも多様化

    2024 年の「ウェルネス」に関連するゲッティイメージズの検索トレンドを分析すると、多様なビジュアルへの⼈気の⾼まりがわかりました。個⼈の健康にフォーカスした伝統的な“体を動かす”フィットネスと、”⾃⼰啓発”につながるような現代的なヘルスケアソリューションの両⽅に関⼼の広がりが⾒て取れます。「睡眠」(78%増)は、健康に⽣活していくための休養の重要性に対する意識の⾼まりを反映しています。

    • ピラティス(ピラティス)+ 24%
    • パーソナルジム + 43%
    • 睡眠(スリープ) +78%
    • オンライン診療(遠隔医療) +92%
    • アートメイク +119%
    • ピル+322%
    • 整形外科 +445 %

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    1308210210,xiaoke chen,Getty Images

    ⼀⽅で、「オンライン診療(遠隔医療)」(+92%)が急増していることも興味深い結果となりました。ヘルスケアやサービス分野においても、デジタルプラットフォームを活⽤する動きが増え、利便性やアクセスの良さを求める消費者の需要に答えていることがわかります。また洗っても消えないメイク「アートメイク」(+119%)と「ピル」(+322%)が急上しており、美容の強化やリプロダクティブヘルス(性と⽣殖に関する健康)に注⽬が⾼まっていることを⽰しています。「整形外科」は445%と急上昇しています。矯正⼿術や筋⾻格系の健康への関⼼の⾼さを浮き彫りにしているようです。

    全体として、これらの傾向は、ウェルネスがより広いレンズを通して捉えられ、⽣活の質を⾼めようとする個⼈の多様なニーズや嗜好に応えるために、幅広い診療やサービスが組み込まれる未来を⽰唆しています。 

    1437194734,Edwin Tan,Getty Images

     ■日本は「⾝体的健康の向上」 と「大切な人と過ごす時間」を大切にする傾向

    VisualGPS はこのほど、グローバル、アジア太平洋地域(APAC)、⽇本の各地域で実施した「⼈⽣における優先事項」の調査結果を公表しました。それによると、「ワークライフバランス」がグローバルとAPAC で最優先事項に挙げられた⼀⽅で、⽇本では、「⾝体の健康とストレス軽減」に最も重きが置かれていることがわかりました。⽇本において「⼈⽣の満⾜度」は、健康な体でいることや個⼈の幸福感など様々なアプローチによって⾼くなることを意味しているのではないでしょうか。

    グローバル:消費者は「ワークライフバランス」を最優先事項としており、特に企業で働く⼈にその傾向が顕著です。次いで、「家族や友⼈、恋⼈と過ごす時間を増やすこと」が続き、3番⽬の優先事項は「経済的安定」でした。具体的には⽣活費を⼼配することなく暮らせるだけのお⾦があるということでした。

    APAC:優先順位はグローバルの結果とやや似ていますが、順序に若⼲の違いが⾒られました。最優先事項「ワークライフバランス」でしたが、「経済的な安定」が2番⽬となり、グローバルの結果に⽐べて「経済的な安定」に対する関⼼が⾼いことがわかりました。「家族や友⼈、恋⼈と過ごす時間を増やすこと」は3番⽬でした。


    ⽇本:⽇本では、「⾷事と運動による⾝体的健康の向上」と、「家族や友⼈、恋⼈と過ごす時間を増やすこと」の両⽅が最優先事項となりました。2番⽬には、「ワークライフバランス」と「経済的安定」が続き、次に、「ストレスを最⼩限に抑えること」と、「プライベートの時間を確保すること」という結果になりました。個⼈の幸福とセルフケアに重きが置かれていることがわかります。

    1360738963,bernie_photo,Getty Image

    消費者が日々の生活の中で重視していることを背景に、「ウェルネス」に関連するビジュアルについても、多様なニーズを反映したものの人気が高まっていることがわかりました。

    後半では、「ウェルネス」にも深く関わる「メンタルヘルス」に対するVisualGPSの調査を踏まえながら、企業やブランドが「ウェルネス」をテーマにした際に考慮すべきビジュアルコミュニケーションについて考察していきます。

    【後編に続く】

     

    遠藤由理

    Getty Images/iStock クリエイティブ・インサイト マネージャー

    ビジュアルメディアの学歴を持ち、映画業界に従事。2016年からはGetty Images/iStockのクリエイティブチームに所属。世界中のデータや事例をもとに、広告におけるビジュアルの動向をまとめた「Creative Insights」を発信。多くのクリエイターをサポートしながら、インスピレーションに満ちたイメージ作りを目指している。

    遠藤由理

    Getty Images/iStock クリエイティブ・インサイト マネージャー

    ビジュアルメディアの学歴を持ち、映画業界に従事。2016年からはGetty Images/iStockのクリエイティブチームに所属。世界中のデータや事例をもとに、広告におけるビジュアルの動向をまとめた「Creative Insights」を発信。多くのクリエイターをサポートしながら、インスピレーションに満ちたイメージ作りを目指している。