アメリカ・イエローストーン国立公園を訪れた酔っ払いの観光客が、巨大なバイソンに近づき、威嚇する衝撃の様子がカメラに収められた。2018年に起こったこのハプニング動画が再びSNSで話題となっている。
「かかってこいよ!!」酔っ払い男性、バイソンに挑む
インスタグラムのアカウント「Tourons Of Yellowston」は4月中旬、「この男を覚えている?」というキャプションをつけある動画を投稿。そこには、国立公園で酔っ払いの観光客が巨大なバイソンと対面する様子が映し出されていた。居合わせた女性が車から撮影している動画には、男性がバイソンから数メートル離れたところに立つ姿から始まった。
男性は「かかってこいよ!」と、両手を広げてバイソンに近づいてくるよう挑発。すると、バイソンは彼に向かって猛ダッシュ。その様子にびっくりして男性は逃げるが、懲りずに両手を大きく広げ、動物に向かって威嚇を続ける。すると、バイソンは真正面から男性に向かって突進した。撮影していた女性は、思わずカメラを伏せたが、数秒後も変わりなく歩いていたことから、男性は無傷だったようだ。
その場に居合わせた人々は、なぜ彼が巨大な野生動物に喧嘩を売ったのか困惑。何人かは車に戻るよう彼を促し、彼のバカバカしい行動を嘲笑していた。この動画がSNSに投稿されると、ユーザーからの賛否両論の声が集まった。
「バカすぎるだろ」「酔っ払いは動物であっても、だる絡みするの?「バカすぎて面白い」という、男性の行動をジョークととらえるコメントが見られた。一方、「バイソンに一撃されたら溜まったものじゃない」「怪我しなかったのは不幸中の幸い」「見てて笑えなかった。本当に助かってよかったよ」などのという心配の声も集まった。
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「バイソンに申し訳ない」とラインケさん
この男は2018年に、オレゴン州ペンデルトンに住む55歳のレイモンド・ラインケさんと確認された。アメリカの国立公園では、野生動物に近づいたり、威嚇、嫌がらせをすることは違法であり、有罪となった者は罰金、禁止令、さらには懲役刑が予想される。
オレゴニアン紙によると、ラインケさんはこのバイソン事件で、野生生物への嫌がらせで60日間の禁固刑を言い渡され、さらに法執行妨害で60日間、治安紊乱行為で10日間の禁固刑を言い渡された。また、グランドティトン、イエローストーン、グレイシャー国立公園への出入りを禁止され、5年間の保護観察期間中は飲酒が禁止された。法廷で彼は、自分はバイソンに対しての謝罪と反省の弁を述べた。
「バイソンに申し訳ない。申し訳ないことをした」
さらに「ここで学ぶべき教訓は、シラフであろうとなかろうと、今度国立公園に行くときは、こんな危険なことはしないということだ」と続けた。
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