コペンハーゲンの注目ブランドが東京にショールームをオープン【Penが選んだ今月のデザイン】

  • 文:猪飼尚司(デザインジャーナリスト)

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凛とした中にやわらかさを兼ね備えた「EAVEモジュラーソファ」¥1,301,000、テーブル「PLINTH LOW」¥483,000「PLINTH BRIDGE」¥386,000。どれもノーム・アーキテクツがデザインを手掛けている。

北欧デザインの黄金期を築いたクラシックブランドに加え、2000年以降次々に新しいデザインレーベルが立ち上がっているデンマーク。なかでも、23年に生まれた「オドー・コペンハーゲン」は、他とは一線を画す活動を行っているブランドとして世界で注目を集める。

「オドー・コペンハーゲンは、メニューとバイ・ラッセンという既存ブランドが合体したものと言われますが、私たちは単にモノをつくって売るメーカーという枠組みを超えていきたい。いかに我々が伝えるメッセージが人々の暮らしや行動に直接影響を与え、さらにユーザーのリアクションが新しいクリエイションを誘い、未来へとつながっていくのかを考えています」

そう答えるのは、オドー・コペンハーゲンのデザインディレクター、ヨアキム・コーンベク・エンゲル=ハンセン。彼らはブランド設立とともに、デンマーク北部の新興地区、ノースハーバーにショールーム、レストラン、ホテルが一体となった、オドー・ハウスを建設。「一を聞いて十を知る」という意味のラテン語“Ab Uno Disce Omnes”の頭文字からなるブランド名の通り、オドー・ハウス内にちりばめられた多様なアイテムをきっかけに新たな発見や心躍る体験が生まれ、そこから暮らしを彩る喜び、そして豊かに日常を過ごす感覚が創出されることを目指している。

そんなオドー・コペンハーゲンがついに東京・六本木に進出した。空間コンセプトは、ブランド設立時より活動をともにしてきた建築チーム、ノーム・アーキテクツが担当。穏やかさと高貴さに、現代的なエッセンスを加えたオドー・コペンハーゲンのコレクションの数々を静謐な空間と見事に融合させ、北欧発の新しいデザインと触れ合う環境が整えられている。

「オドー・コペンハーゲン」

会場:オドー・コペンハーゲン東京ショールーム
住所:東京都港区六本木5-17-1 AXISビル 3F 
TEL:03-3586-5040
営業時間:11時~18時
定休日:土曜日、日曜日、祝日

※この記事はPen 2024年5月号より再編集した記事です。