バンクシーの木を利用した新作が発見、“盗難対策”にも注目

  • 文:中川真知子

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写真はイメージ(ShutterStock)

ロンドン北部フィンスベリー・パークの建物で、緑色のペンキを吹きかけた壁画が3月18日に発見された。これは、覆面芸術家バンクシーの新作だ。本人のインスタグラムにも投稿されている。

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Instagram - @banksy

緑色のペンキは、手前にある枝葉を落とされた木と合わせて見ることで、生い茂った木のように見える風刺的な作品だ。スプレーを手にした人物のステンシル絵も確認できる。バンクシーの作品は社会問題に根差したものが多く、メッセージ性が強い。今回のアートも、自然破壊への警告がテーマになっているのではないかと推測されている。 

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前作は発表直後に盗まれたが…

バンクシーの前作は、「STOP」と書かれた標識に3機の軍事ドローンを描いた作品だった。

Instagram - @banksy

この作品はバンクシーが自身の作品だと認めた直後に男性2人によって堂々と盗まれている。その前にも、パリのバタクラン劇場の非常ドアに描かれた少女の絵がドアごと盗まれている。

だが今回の作品に限っては盗難の心配はいらないかもしれない。手前の木がなければ成り立たない作品である上に、壁一面を使っているので運ぶなど到底無理だろう。

今後、この作品はどう扱われるのか

バンクシーは有名なアーティストだが、ストリートアートという特異性故に“落書き”と見なされることもあり、建物の所有者や管轄の考えによっては消されてしまうこともある。

だが今回の壁画は、建物の所有者が「訪れる人々に楽しんでもらいたい」と考えているそうで、維持される可能性が高い。ちなみに、建物は空き物件で賃貸を募集しているという。

このエリアは治安が良いとはいえないらしいが、バンクシーの新作を見に多くの人が訪れるようになった。自然保護への意識を高めるだけでなく、街の活性化や治安向上も期待できるのではないだろうか。