空気99%とガラス1%でつくられた“驚きのバッグ”にネット騒然「まるで雲…」「入るのはiPhoneのみ!?」

  • 文:大村朱里

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話題のほぼ空気だけで作られた革新的なバッグ。

ほぼ空気だけで作られた革新的なバッグが、2024年秋冬のパリ・ファッションウィークに登場。その神秘的なバッグは、ファッション界に大きな衝撃を与えた。

99%が空気、1%がガラスで構成されたカバン

新次元のカバンを全世界へお披露目したのは、フランス・パリを拠点とするファッションブランド「Coperni(コペルニ)」。このブランドは以前、ランウェイ中にほぼヌードのベラ・ハディッドに特殊なスプレイペイントでドレスを着せるパフォーマンスで大きな注目を浴びていた。

先日発表された、2024年秋冬コレクションに登場したこの半透明のカバンは、99%が空気、1%がガラスで構成されており、重さはわずか33グラム。NASA(アメリカ航空宇宙局)と提携して制作されたという。

Coperniによれば、この雲のようなハンドバッグは、宇宙技術のナノ素材である「シリカエアロゲル」を使った史上最大のオブジェ。シリカエアロゲルは地球上で最も軽い固体で、NASAが星くずを捕獲するためによく使用するものだという。デザイナーたちはBritish Vogue誌の取材に対し、このアイテムは15回もの試作を重ねて完成させたと語っている。

共同創業者でクリエイティブ・ディレクターのセバスチャン・メイヤーはこのカバンについて、「科学的でありながら詩的なもの」と語り、CEOで共同創業者のアルノー・ヴァイアンは「雲のような不思議なもの」と表現している。

SNSでは絶賛の声。中にはある疑問も...

このカバンがコレクションで披露されると、SNSで大きな話題となり、絶賛の声が広がった。中には99%が空気でできたこのアイテムについて、ファンから「このカバンに中に何かを入れることができるのか」という疑問の声も上がったが、この質問に対して、Coperniは「iPhoneを入れることができます」と答えている。

ブランドによると、このカバンで使用されたシリカエアロゲルは "未来のガラス "であり、"非常にデリケート "であるにもかかわらず、このカバンは "壊れにくい "ものだという。このカバン以外にもCoperniは、ロボットの研究開発を手がける「ボストン・ダイナミクス社」と提携し、ロボット犬をモデルたちのバッグホルダーとして登場させるという目新しいコレクションを昨年発表。常に現代のテクノロジーを最大限に活用した、斬新なコレクションを披露し、世界中を驚かしている。

そして今シーズンも同様に、Coperniのデザイナーの視点は想像をはるかに超え、美しく息を呑むほどのものだった。今回のコレクションについて、ブランドは「今回のコレクションはSFへのオマージュです」とヴォーグ誌に語った。

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ほぼ空気だけで作られた革新的なバッグを解説する動画。

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ほぼ空気で作られたバッグは、コレクションで披露されるとSNSでたちまち話題に。

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ほぼ空気で作られたバッグは、厳重に保管されている。