近未来を感じさせる、“次世代のメガネ”が誕生! AIアシスタントが多様なニーズに対応

  • 文:柳澤奈々

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マルチモーダルAI機能を備えた世界初のAIグラス「フレーム」。ナイロン製で重さはわずか39グラム。米国で予約注文を開始しており、価格は349USドル。

映画で見た近未来の光景がついに現実世界へ。シンガポールのAIグラス企業ブリリアント・ラボは、マルチモーダルAIアシスタントを搭載した世界初のメガネ「フレーム(Frame)」の発売を発表。元アップル社員で現ブリリアント・ラボCEOのボバック・タヴァンガーによるこのメガネは、ポケモンGOで知られるナイアンティックのCEO、ジョン・ハンケが支援している。

象徴的な円形のフレームは、スティーブ・ジョブズ、ガンジー、ジョン・レノンなどの人物が着用していたアイウエアのデザインをオマージュしており、見た目は一般的なメガネと変わらないスタイリッシュなデザイン。素材はナイロンプラスチック製、重さは39グラム。

またAIアシスタント「ノア(Noa)」を搭載し、リアルタイムの視覚処理や新規画像の生成、リアルタイム音声認識および翻訳が可能で、話しかけるだけでさまざまな機能を使用できる。たとえば、本のページの要点をまとめて別の言語に翻訳できたり、肌の状態を識別して市販の軟膏を推奨したり、コーヒーの栄養価やカフェイン量を計算して毎日の健康的なコーヒー量を提案する健康管理サポート、大型小売店で商品を見るだけで各ECサイトと比較できる価格チェック機能、レストランのレビューを視覚化して口コミを検索する機能など、情報を視覚化するだけでなく、日常のあらゆるシーンでユーザーをサポートする。

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3000ニトの明るさを誇る高解像度ディスプレイ。インターネットにハンズフリーで接続し、リアルタイムで信頼性の高い情報を提供する。

カラーはスモーキーブラックとマットクールグレーの2種類で、ガラスは透明バリアント「H2O」を使用した高解像度ディスプレイを搭載。視力矯正のためのレンズもカスタム可能という“次世代のメガネ”だ。

ボバック・タヴァンガーは「フレームは、デジタルワールドと人間のインタフェースの新しいパラダイムを提供します。まったく新しい種類のAIバーチャルアシスタントであるノアは、ユーザーが周囲の世界とより多くの関わりを持つことを可能にします。フレームをつけた人々がお互いに接続することで、日常生活、職場、教室などで新しい体験を得ることを願っています」とコメント。既に米国で予約注文の受付をスタートしており、出荷は2024年4月予定。

ブリリアント・ラボ

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