マイアミのアートフェアで好評を博した作品「ザ ラスト クロマツ ガーデン」が、スタイリスト祐真朋樹演出で日本初披露!

  • 文・石川博也

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THE LAST KUROMATSU GARDEN ビジュアル.JPG
 

九段下の「九段ハウス」では、現在「Artist Lounge@kudan house Vol.1」として「デジタルアート日本庭園と、飯田安国写真展“ Hi Love CAROL ”」が開催中だ。

これは昨年12月にマイアミで開催された「スコープ マイアミ ビーチ 2023」に出展し、好評を博したNFTアート作品「ザ ラスト クロマツ ガーデン」と、写真家・飯田安国氏の秘蔵写真を展示する「飯田安国写真展 “ Hi Love CAROL ”」の2つを楽しめるアートエキシビションだ。

「ザ ラスト クロマツ ガーデン」は、12台の27インチ4Kモニターが一体となって表現した1本の黒松と日本庭園が融合した作品。手がけたのは、メンバー非公開のメタバース・アート集団「○△□Labs (まるさんかくしかくらぼ)」だ。黒松は日本に実在する本物の黒松を高解像度スキャン。樹齢300年と言われる黒松の長く静寂な時の流れの優美さを感じることができるものだ。

昨年末の「スコープ マイアミ ビーチ 2023」では、この黒松の前方にマイアミの砂を使った枯山水をつくったが、今回は趣向を変え、スタイリスト祐真朋樹氏の演出による日本庭園と融合。床一面に苔を敷き詰めることによって室内で日本庭園を再現。裸足で苔の上を歩き、五感を通して日本庭園を感じられる空間となっている。

一方、「飯田安国写真展 “Hi Love CAROL”」では、1960年代から数々の芸術家と関わり、いつでもシャッターを切っていた写真家・飯田安国氏が辿った人生の軌跡とも言える数々の写真を初公開。

会場にはサンフランシスコでの作品や、火消しや芸者との関わりの中で写した作品、日本三景をトイカメラで写した作品、金子國義の自宅で撮った作品、酒場での貴重な写真や旅を写した作品など、これまで世に出ていない秘蔵写真を展示。

飯田氏と親交の深い放送作家、脚本家の小山薫堂氏が所有する飯田氏の名言が記されたポストカードコレクションも会場に並ぶ。

ちなみに会場の「九段ハウス」は、スパニッシュ様式にアールデコや日本座敷を備えた築100年に迫る洋館で、2018年には「登録有形文化財」として文化財登録原簿に登録されている。そんな特別な場所でアートに触れられる今回の展示。ギャラリーや美術館とは異なる至福の時間を過ごしたい。

Artist Lounge@kudan house Vol.1
「デジタルアート日本庭園と、飯田安国写真展“ Hi Love CAROL ”」

九段ハウス
東京都千代田区九段北1-15-9
会期:〜2024年2月4日(日)
時間:10時、14時、19時。所要時間1時間程度
入場料:無料

事前予約制
https://artist-lounge-kudanhouse.peatix.com/view

館内では一部裸足になるプログラムがあります。