スウェーデン人86歳、幸せな老いの秘訣。「髪の手入れを怠らない」理由とは?

  • 文:マルガレータ・マグヌセン
  • 訳:安藤貴子

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85歳で出版した終活本が世界的ベストセラーとなった、86歳のスウェーデン人イラストレーター、マルガレータ・マグヌセンが、老いを楽しむマインドや暮らしを快適にするハックを教える『スウェーデンの80代はありのまま現実的に老いを暮らす』(CCCメディアハウス刊)より一部抜粋。彼女が心がける幸せな老いの秘訣をお届けする。

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【スウェーデン流・幸せな老いの秘訣】「髪の手入れを怠らない」

わたしはふさふさの髪に恵まれていますが、髪のお手入れは本当に大切だと思っています。 80歳を超えてくると、髪の状態が申し分ないという人はひとりもいません。 薄くなり、艶がなくなり、色が抜けてくる人がほとんど。けれど、見た目を気にする ―わたしがそう―ならば、顔より髪に手をかけるようおすすめします。

高齢の女性のほとんどはショートカットにしています。扱いが楽だからでしょう。 それもだいじなことだとは思うのですが、じつはわたしにはなんの役にも立たないこ だわりがあるのです。顔の皺は受け入れられても(むしろ愛せるくらい)、髪を短くした自分の顔のかたちはどうしても好きになれません。だから、髪はずっと肩までの長さを保っています。

魔法を使えるわけではないので、手入れにはそれなりの手間がかかります。丁寧に髪をとかし、洗い、乾かしてブローします。寝癖をつけたままで家を出るなんてことは絶対にしません。ありがたいことに、わたしは今も髪の量が多いです。ですが、そうでない人にも、老いて白くなっていく髪をきれいに見せ、手触りをよくするのにひと役買ってくれる素敵なウィッグやカラーリング剤、ヘアマスクやトリートメントが豊富にあります。髪がたっぷりある人は、伸ばすのもいいでしょうし、上質のドライヤーやカールアイロンを探してみるのもいいわね。年をとっても髪の毛をきれいにしていると、美しく見えるものですよ。

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『スウェーデンの80代はありのまま現実的に老いを暮らす』マルガレータ・マグヌセン 著 安藤貴子 訳 CCCメディアハウス ¥1,760

  

 【執筆者】マルガレータ・マグヌセン (Margareta Magnusson)

彼女のことばを借りれば80歳と100歳のあいだ。 スウェーデンに生まれ、世界各地で暮らした。ベックマン · デザイン大学を卒業し、香港やシンガポールでも個展を開いた。5人の子どもを持ち、ストックホルム在住。著書に『人生は手放した数だけ豊かになる——100歳まで楽しく実践1日1つの “終いじたく”』(三笠書房、2018年刊)がある。