「ただただ美しい‥」驚きの“海底”に出現した、注目のストリートアーティストによる最新作とは?

  • 写真&文:乾 祐綺

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ALBUFEIRA アルブフェイラ/ポルトガル

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人の顔や目をモチーフにすることが多いヴィルスの作品。海中で遭遇すると、幻想的であると同時に、どこか近未来の風景のようにも見える。 © Pieter Firlefyn

あのバンクシーと同じエージェントに見出されたことで知られる人気ストリートアーティスト、ヴィルス。彼の最新プロジェクト「アート・リーフ」は、なんと海中を舞台にしている。場所はポルトガル南部のリゾート地・アルブフェイラの沖合で、水深約12メートルの海底に13点の作品が設置された。

しかもアートが施されているのは、使われなくなった石炭火力発電所の部材。そこには脱炭素化に向けたメッセージも記され、作品を通じて周囲の美しい自然に目を向けさせる狙いがあるそうだ。地元研究機関とも連携し、魚礁としての役割も担っている。海底で出合う刹那的なアートピースは、ただただ美しかった。

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海中の作品はそう簡単には見に行けないので、アルブフェイラの海を一望できる高台にも写真を展示。

※この記事はPen 2024年2月号より再編集した記事です。