年収4千万円以上の技術職!? 注目の職業「AIプロンプト・エンジニア」とは

  • 文:美矢川ゆき

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Deemerwha studio-Shutterstock

AIプロンプト・エンジニアとは、ChatGPTなどで最適な回答や画像を作成するために、質問や指示を策定する人だ。生成AIが急成長している昨今、この職業の需要は高いと言われている。NY POST紙は、この技術職は高額の収入を得られる可能性があると紹介した。

カナダの証券会社RBCウェルス・マネジメントの技術責任者、グレッグ・ベルツァー氏は「AIプロンプト・エンジニアは、30万ドル以上(現在のレートで4千万円以上)の給与が支払われる可能性のある、新しい職業です」と、ZDNETで語っている。

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技術的素養があり、ビジネスの現場にいる人材

Viceによると、急成長しているこの分野では、多くのプロのライターがAIの世界に身を投じているそうだ。「ライターのスキルである言語能力、創造性、直感、分析やアプローチする能力が役立ちます」と、AIプロンプト・エンジニアのアンナ・バーンスタイン氏は語る。バーンスタイン氏は元ライターで、現在は文章コンテンツを生成するAIツールCopy.aiのプロンプト・エンジニアだ。彼女の仕事は、ボットが高品質で正確な文章を生成できるように、プロンプト(ユーザーの質問や指示)を書くことである。

AIプロンプト・エンジニアは、ユーザーのように考える必要がある。「単なる開発ではありません。クリエイティブなビジネス・テクニカル・スキルのようなものです」と、ベルツァー氏は説明する。経験を積んだ人を探すのは非常に難しく、5年以上の経験者を見つけるのはほぼ不可能だ。「せいぜい2年か3年の経験者でしょうが、それでも見つけるのは難しいです」とし、「求められている人材は、技術的な素養があり、なおかつビジネスの現場にいる人たちなのです」と語る。

ビジネス作家のバーナード・マー氏は、AIプロンプト・エンジニアは「データ、プロジェクト管理、組織、コミュニケーションのスキルを持つべきだ」と言う。「AIにさせたいことを、現場で人間に指示するように、的確かつ明確に表現できる必要があります」と、米フォーブスに寄稿している。

SNS上では、「AIに指示できるセンスを身に付けると、新しい職種につけるのか…」「AIは進化するだろうから、AIプロンプト・エンジニアという職業は短期的な需要じゃないかな」という声がある。

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