バンコク旅の夜は、煌めく摩天楼を望むルーフトップバーや、凄腕バーテンダーの隠れ家バーへ。
ここでしか味わえない美酒とともに、忘れられない思い出になりそうだ。
Pen最新号は『バンコク最新案内』。再開発が進み、新たな価値を創造するタイの首都・バンコク。本特集では、各分野の最前線で活躍するキーパーソンに話を訊くとともに、訪れるべき旬のスポットを紹介。驚くべきスピードで進化を続けるバンコクには、「いま」しか見られない姿がたくさんある。
『バンコク最新案内』
Pen 2024年2月号 ¥880(税込)
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ヴァーティゴ&ムーンバー

夜空に浮かぶ船を模したつくりが非日常感を盛り上げる。片方の船首が「ムーンバー」、もう一方がダイニング「ヴァーティゴ」。
360 度パノラマビューを誇る、天空に浮かぶ大人の遊び場
現在バンコクにはルーフトップバーが林立しているが、最初に誕生したのがホテル「バンヤンツリー・バンコク」の61階にある「ヴァーティゴ&ムーンバー」だ。オープンから21年が経ついまも屈指の人気店として君臨している。その魅力はバンコクの街をぐるりと360度見渡せるパノラマビューに尽きる。南国フルーツをふんだんに使い、“7つの大陸” をイメージしたカクテルや、オリジナルクラフトビールなど、豊富なドリンクとともに絶景を堪能したい。


●21/100 South Sathon Rd, Thung Maha Mek,Sathon, Bangkok
TEL:0-2679-1200
営業時間:ダイニング18時~22時30分、バー17時~深夜1時 無休
www.banyantree.com/thailand/bangkok
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ルッツ・バンコク・タパスバー

観光客が訪れる中心地から少しずれたオンヌット地区に位置するため、まだ知る人ぞ知る穴場だ。宝石のような景色を独占するなら、いま!
煌めくスカイラインと、本格タパスを楽しめる新店
2023年7月に開業したスペイン系ホテル「インサイド・バイ・メリア・バンコク・スクンビット」の33階と34階にオープン。スペイン、インド、フランス、モルディブのミシュランレストランや5つ星ホテルで腕を磨いてきたバルセロナ出身の女性シェフ、ライア・フェレールによる、スペイン伝統の味とタイの食材を組み合わせたモダンなタパスが話題だ。バンコクで最も美しい橋、ラマ8世橋をイメージした店内からは宝石のようなスカイラインが一望できる。


TEL:0-2340-5499
営業時間:16時~24時 無休
www.melia.com
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ロスト・イン・タイスレーション

客とバーテンダーの目線の高さが合うカウンターの設計や、リラックス感のある椅子など、アットホームな雰囲気の店内。
ローカルフードの魅力を、グラスの中に凝縮
カオマンガイ、パッタイ、トムヤムガイ……。メニュー名を目にして、「タイ料理屋と間違えてしまったのか」と一瞬戸惑うかもしれない。ソフィア・コッポラ監督の名作映画をもじった印象的な店名のバーは、その名の通り、少し見つけづらい奥まった場所にある。言葉がわからない知らない土地や文化に迷い込んだような錯覚を覚える中、繰り出されるカクテルは、不思議と脳内でタイ料理に変換されるようなエッセンスで構成されている。いざ、味の冒険へ。



スチャダー‘ファービアー’ソパジャリー
「ファインド・ザ・ロッカー・ルーム」などの人気バーで10年以上腕を磨いた、バンコクを代表するトップ女性バーテンダーのひとり。
TEL:06-3424-4923
営業時間:17時30分~24時 無休
Instagram@lostinthaislation
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マハニヨム・カクテルバー

双頭の虎をモチーフにした壁のネオンサインが目を引く店内は、タイの伝統家屋をイメージしている。
素材をまるごと使い尽くす、持続可能かつ先進的な一杯
開店からたった1年で、2023年の「世界のベストバー50」にて19位に選ばれた最注目店。 “鼻先から尻尾までまるごと使う” を信条に、地元産の果物やハーブなどの素材を、皮、実、葉、根まで全パーツをあらゆる方法で一杯のカクテルに落とし込む。メニューの中には「牛」「イカ」といった驚きの名前も並ぶが、オーナーバーテンダー、ロンナポーン‘ヌン’カニヴィッチャポーンの創造性あふれる手腕にかかれば、魅惑的な味のハーモニーが生まれる。



ロンナポーン‘ヌン’カニヴィッチャポーン
「バカルディ・レガシー・グローバル2019」など多くの受賞歴のあるバーテンダー。他に「ナス・バー」など話題のバーを手がける。
TEL:06-1664-6588
営業時間:17時~24時 無休
Instagram@mahaniyom.cocktailbar
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セントラル:ジ・オリジナルストア
さらにもう1カ所、ナイトスポットをお薦めしたい。店舗デザインも多く手がけ、マルチな才能を発揮する日本の編集者の野村訓市が、バンコクでプロデュースしたレストランとバーだ。誕生の背景には、どのような経緯があったのだろうか。

「アクソーン」や「シウィライ・サウンドクラブ」が入る、「セントラル:ジ・オリジナルストア」。昔ながらの宝石商などが軒を連ねるジャルンクルン通り沿いに立つ。photo: Central: The Original Store, Bangkok, Thailand
自身がパーソナリティを務めるラジオ番組で、バンコクで店舗デザインを手がけたことを語っていた野村訓市。1949年に建てられた、バンコク初のデパート「セントラル」だったビルの改装だ。「ビルを所有していたオーナーと昔からの友人で、彼が東京に来るたびに、僕の馴染みの古いバーに連れて行っていたんです。そこで『日本の再開発では古くていい場所を壊してきた。そして気付いた時には面白くない街になってしまった。だからバンコクでは古い場所を大切にしたほうがいい』なんて話をしました。でも当時は『豊かになり始めたバンコクでは新しさのほうが求められるから、その考えはまだ早い』と言われて」
そんな会話を交わした8年ほど前から時は流れ、古い建物をリノベした店も増えてきたバンコク。その友人も当時空き家になっていたビルを、自分たち家族の歴史を伝える場にしたいと動き出す。「そこで、東京で案内してくれたような古くて居心地がいい店を一緒につくろうと声がかかりました」
野村がデザインを手がけたのは、5階建てのビルの最上階に入るレストラン「アクソーン」と、連結した2階建てのビルを丸ごと改装したジャズラウンジとレコードバーから成る「シウィライ・サウンドクラブ」。オープンしたのが最近なのか20年前なのかわからないような、タイムレスな店にしたかったという。そのため、窓枠や外壁などはそのまま残しつつも内装は全面改装。懐かしさとモダンさが混じった、不思議な空間に仕上がっている。



編集者、デザイナー
野村訓市
1973年、東京都生まれ。「トリップスター」として幅広く建築・内装デザインを手がけるかたわら、編集者、ライター、デザイナー、映画俳優、ラジオパーソナリティなど多岐にわたり活躍している。
●1266 Charoen Krung Rd,Bang Rak, Bangkok
TEL:0-2267-0412
www.centraltheoriginalstore.com
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