マッチョに限界まで筋肉をつけるとクロワッサン人間に? ChatGPTのトレンド 、AI画像生成の限界に挑戦

  • 文:大村朱里

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ShutterStock-CKA ※画像はイメージです

いまや、AI技術はクリエイティブの分野にも革命をもたらしている。文章コンテンツからビジュアルデザインまで、AIによるコンテンツ生成ツールを使うことで、人々は新しく面白い方法で想像力に命を吹き込むことができるようになった。そんな中、AI画像生成機能の限界を図る“ChatGPTトレンド”がSNSを中心に注目されている。その名も「 Make It More 」だ。

「Make It More」トレンドとは?

「Make It More」とは、その名の通り「もっと作ろう」というものだ。内容は至ってシンプル。ChatGPTのユーザーは、AI画像ジェネレーター『DALL-E 3』で画像を生成する。そこから「もっと〇〇にして!」と、その画像の特定の特徴を何度も強調していき、画像生成の限界にチャレンジしていくというものだ。


工程を追った画像を見ると、AIの画像生成の技術に関心するだけではなく、どのように変化していくのか、とても興味深い。限界に近づくにつれて、より大袈裟で、ちょっとシュールになる画像にSNSでは盛り上がりをみせている。日本でもXやTikTokで見かけたことがある人もいるのではないだろうか。SNSに投稿された、いくつか例を挙げていこう。

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トレンド1.「もっと激辛に!!」

「ChatGPTの新しいトレンド "make it more "に夢中!」と投稿されたのは、ラーメンの激辛の最高潮を試した4枚の画像。具材たくさんの美味しそうなラーメンから、2枚目のラーメンになると、真っ赤になったスープに大量の唐辛子が入っている。さらに次の画像には、唐辛子がラーメンや机にも大量に溢れ、火を吹いているものに。4枚目では、まるでラーメンがマグマになったような画像が。ラーメンのどんぶりは宇宙に向かって火のビームを放ち、本当に辛いどんぶりになっていた。

トレンド2.「もっとアメリカっぽく!!」

「アメリカっぽく」と言われて何を想像するだろう。画像生成AIはこう認識するらしい。「彼をもっとアメリカ人のように」とリクエストすると、2枚目はアメリカの国旗を持った男性が現れた。次に出てきたのは、BBQグリルで肉を焼き、ハンバーガーを手に持つ男性。後ろにはアメリカシンボルのハクトウワシが飛んでいる。さらには限界に差し掛かるにつれて、自由の女神やアクション映画、ホットドック、アメ車などアメリカを象徴するものが大袈裟に描かれた。

トレンド3.「もっと筋肉をパンプアップ!!」

このトレンドでは多くの奇妙で面白いものを見てきたが、これがダントツなのではないか。「徐々に筋肉質になっていくボディビルダー」の投稿が大きくSNSで話題になっている。人々の注目を集めたのは、彼の筋肉をクロワッサンのように視覚化したことだ。1枚目はダンベルを持った筋肉質の男性。4枚目には、クロワッサン人間になっていた。

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AI画像生成に大きな革命『DALL-E 3』

AI画像ジェネレーターの世界では、『DALL-E 3』が登場するまで、AI画像ジェネレーター『Midjourney』に代わる強力なものはなかったという。しかしDALL-E 3登場で、以前のバージョンよりもクリエイティブになっただけでなく、AI画像生成に大きな革命をもたらした。DALL-E 3はテキスト生成モデル「GPT-4」に統合されており、受け取った命令を画像に変換することができる。このようなAI生成は、ただ的確な画像を作成するだけではなく、AIモデルがどのように世界を見ているのかを垣間見ることができる。

「もっと!もっと!」と、より極端なものを作るという指示が与えられると、モデルは理解の限界を広げる。時に結果は奇妙なものになるが、技術が進歩し続けるにつれて複雑さを増すリクエストにAIがどのように対処するのか興味深いものだ。

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トレンド1.「もっと激辛に!!」

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@giraffeobot #CapCut #chatgpt #silly #funny #ai #america ♬ America, F**K Yeah! (From "Team America World Police") - Geek Music
トレンド2.「もっとアメリカっぽく!!」

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トレンド3.「もっと筋肉をパンプアップ!!」