サウナブームの草分け「黄金湯」が、クラフトビールのブルワリーを開業

  • 文:山下美咲
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創業90年を超える老舗でありながら、2020年のフルリニューアル以降、国内外の銭湯&サウナ好きを魅了しつづけている「黄金湯」。フロントにビアバーやDJブースを備えるヒップな雰囲気でも人気を博すサウナ文化のトップランナーが、このたび近隣にオリジナルのビール醸造所をローンチした。2023年11月26日に醸造を開始し、12月16日よりビアバーとしての営業も。湯上がりの時間をさらに充実させるための新章がスタートする。

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「ベイズ ヨツメ ブルワリー」は、押上駅至近に位置する墨田区の四ツ目通りにオープン。お湯やサウナのスチームを“浴びる”ようにビールも楽しんでほしいとの思いから、「浴びる」を意味する「Bathe(ベイズ)」の名を冠した。通りからも圧巻の機械が見渡せる醸造所では、ヴァイツェン、ペールエール、IPAの3種をブルーイング。いずれもさっぱりとした飲み口が特徴的で、湯上がりにぴったりだ。

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左からIPAの「ベイズ シャワー」、ペールエールの「ベイズ サンライズ」、ヴァイツェンの「ベイズ フォレスト」。シャワーや日光など、いずれも“浴びる”ものの名前がついているのがユニーク。

最も軽やかなヴァイツェンの「ベイズ フォレスト」はアルコール度数3.7%、苦味を示すIBUは9.3。アフターサウナに思わず手が伸びそうな、爽快感のあるテイストだ。サウナ中に肌を叩きリラックスを深めるヴィヒタというメソッドにも使われる白樺の枝葉を醸造過程で投入し、まるで森林浴をしているかのような風味をプラスしている。すっきりと飲みやすい中にフルーティな甘さが感じられるのが、アルコール度数5%でIBU20のペールエール「ベイズ サンライズ」。美しい黄金色とまろやかなコクが持ち味だ。しっかりと苦味を感じられる奥行きのある風味をお求めなら、ウエストコーストIPAの「ベイズ シャワー」を。アルコール度数は7%、IBU45で、入浴後にふさわしくIPAの中でもソフトな口当たり。

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モダンでスタイリッシュな雰囲気と温かみのあるムードが共存する店内。奥には8〜10人掛けの半個室スペースも。

醸造所の奥にあるバーには、ゆったりとしたシートやスタンディングスペースのほか、DJブースも常備。フレッシュなビールを堪能しながらの音楽イベントなども期待できそうだ。また、ブルワリーからそれぞれ徒歩10分圏内にある3つの銭湯でも順次「ベイズ」の提供を行う。「黄金湯」では生ビール、「大黒湯」と「さくら湯」では瓶ビールを味わえるので、訪れた際にはぜひ味わってみてほしい。

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醸造所はガラス張りで中の様子がうかがえる。地元の人が利用する商店街でオープンなコミュニケーションを生みながら、地域の活性化にも貢献していきたいという願いの現れだ。

ベイズ ヨツメ ブルワリー

住所:東京都墨田区業平4-11-3
営業時間(2023年12月末まで):木曜・金曜 18:00〜22:00、土曜・日曜 15:00〜22:00
不定休(SNSに記載予定)

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