自身の下着ブランド「SKIMS(スキムス)」から新たに“偽”乳首が内蔵された「ニップル・ブラ(乳首ブラ)」を発売したキム・カーダシアンが、SNSに投稿したPR動画で地球温暖化をジョークにし、環境保護団体から猛抗議を受けた。
10月末にスキムスは、自然な丸みと強調された谷間を実現するよう設計されたカップが特徴のアルティメイト・ブラから乳首が突き出しているように見える新作を発表。キムはこの衝撃的な見た目のブラを着用し、環境問題に言及しながら宣伝する動画を公開した。
「地球の危機」を語るオチに注目
ヌードカラーのボディースーツ姿のキムが、「地球の温度は上昇を続け、海面は上昇し、氷床が減少している。私は科学者ではないが、誰もが自分のスキルを活かして自分の役割を果たすことができると信じている」と語りながら、デスクに座って真面目な顔でコンピューターのキーボードを叩くシーンから動画は始まっている。
「どんなに暑くても、寒そうに見えるでしょう」とブラを開発した理由を説明し、「ハードな日もあるが、乳首はもっとハード。氷山とは違い、この乳首が消えてなくなることはない」と、突き出した偽乳首を強調するようなポーズでブラを宣伝した。
冗談みたいと批判が殺到
キムは、収益の10%を環境保護活動のために寄付すると発表し、企業や個人の収益の1%を自然保護に寄付するグローバルネットワーク「1% for the Planet」を支援すると表明した。
しかし、気温と海面上昇をネタにしたことに、「これはジョーク?」「海面が上昇している理由は、ファッション業界が毎年こんなクソみたいなものをつくっているから」「思いつく限りでもっとも愚かなこと」と批判が殺到。オランダ・アムステルダムに拠点を置く国際環境NGOグリーンピースも、「気候危機をビジネスに利用している」と厳しく批判した。
グリーンピースは「偽善者」呼ばわり
「石油化学製品からつくられたプラスチック製品(であるブラ)を宣伝するために気候活動家の名を利用している」と非難したグリーンピースは、「気候危機を加速させる有害な利益主導のシステムを永続させる」と述べ、「明らかなグリーンウォッシュ(うわべだけの欺瞞的な環境保護活動)」だと攻撃。また、動画のスクリーンショットに「氷河の融解と海面上昇を利益向上のためのオチとして利用することは、数百万人の命を破壊する問題を嘲笑することになる」とコメントを添えて抗議した。
ちなみに、気候変動への意識を高めるため自身のプラットフォームを活用しているキムだが、カーダシアン家の人々は二酸化炭素(CO2)を大量排出して環境破壊をもたらすとされるプライベートジェット機を頻繁に利用し、「偽善者」だと度々批判にさらされている。
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ブラのPR動画。
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スケート靴を手にトップレスを披露したキム・カーダシアン。