ロールス・ロイス「ゴースト」のビスポークモデルが登場、究極のクルマのさらなる究極とは?

  • 文:Pen編集部
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日本人の実業家がエルメス仕様をオーダーしたことでも話題のロールス・ロイス。パーソナルユースにも向く「ゴースト」のビスポーク特別仕様車がお披露目された。

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トゥカナ・パープルという特別色で塗装されたゴースト。きょしちょう座を囲む南の夜空をイメージしたこのカラーは、ほかのクルマにはない独特のもの。

 

最上級のクルマとして名高いロールス・ロイス。その究極のモデルはビスポークモデル。「Be Spoken」を語源にする英国式のオーダーメイドを施されたモデルは、さまざまなオーナーたちを魅了してきた。

それは最新モデルのゴーストでも同じだ。たとえば、皆既日食からインスピレーションを受けた「ブラック・バッジ・ゴースト・エクリプシス」。室内のヘッドライナー(天井)には、940もの光ファイバーの光源が仕込まれていて、星の輪が月のシルエットのまわりに輝く光のコロナを表現。皆既日食でしか見ることのできない幻想的な光景を再現している。

また、ヨーロッパの琥珀交易をイメージした「ゴースト・アンバー・ロード」では琥珀の道として知られるヨーロッパを南北に縦断する交易路をヘッドライナーの光とダッシュボードの蒔絵によって表現。

こうした最高級のフィニッシュは顧客とのコミュニケーションと英国サセックス州グッドウッドで働く人々の手作業によって支えられている。

その美しさや驚きはプロダクトという工業製品の域を越え、日本の人間国宝による工芸やアートを感じさせる。

もしあなたが、ロールス・ロイスのビスポークをオーダーできる幸運に巡り会えたら、どんな仕様をビスポークするだろうか? 現実の値段(スタンダードモデルで約3800万円〜)を考えると可能性は限りなく低いかもしれないが、妄想するだけでもわくわくしてくる。

 

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大胆なパープルの外装色と、鮮やかなライム・グリーンのアクセントがコントラストとなるビスポークモデル。

 

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ダッシュボードやシートなどのサンプル。組み木や蒔絵、職人により手書きのボディのストライプペイントなど、ロールス・ロイスだけがもつビスポークの世界が垣間見れる。