頭からつま先まで全身に“800個ものタトゥー”を彫った7児のママが話題に…「怖すぎる」と就職も免許取得も困難

  • 文:宮田華子

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TOP insta.jpg@melissa.sloan.357284 – Instagramのキャプチャ画像。

イギリス・ウェールズのポーウィスに暮らすメリッサ・スローンさん(46歳)は「イギリスでもっともタトゥーを入れているママ」として知られている。

7児の母であるメリッサさんは20歳の頃からタトゥーを入れ始めた。現在頭からつま先まで、全身をボディアートで覆われている彼女だが、その数はなんと約800以上(!)。

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メリッサさんと2人の子どもたち。@melissa.sloan.357284 – Instagramのキャプチャ画像。

彼女の顔には隙間なくタトゥーが彫り込まれている。一部の人には「怖い」と思われてしまうため、クリスマスパーティーに招かれることもなく、彼女の子どもが参加したクリスマス降誕劇でさえ見に行くことができなかったとのこと。

Daily Star紙の取材によると、本来不気味なコスチュームが歓迎されるはずのハロウィーンでさえ「出禁」の例外ではなかったのだとか。

「ハロウィーンパーティに招待されたことがありません」
「私が(パーティ会場の)中に入っただけでみんなを怖がらせるでしょう]
「私(の容姿)が十分に怖いので、コスチュームは必要ないと言う人もいます」

彼女はタトゥーに覆われた容姿のために仕事に就くことができず、自動車免許の教習官にも避けられるため(※)、免許を取得することもできないという(※イギリスでは自動車教習所に通うのではなく、教習官を自分で予約し、個人レッスンを受けて免許取得に臨むのが一般的)。

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タトゥーに覆われ、素顔が分からない。@melissa.sloan.357284 – Instagramのキャプチャ画像。

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タトゥーを入れるきっかけは「心の傷」

多すぎるタトゥーは生活上の不便も生んでいるが、それでもメリッサさんがタトゥーを入れ続けているのには理由がある。それはある「心の傷」が発端だ。

メリッサさんは少女時代、一つ年上の兄から性的虐待を受けた経験がある。

父親違いの兄であるギャビン・スローンからの性的虐待は、メリッサさんが6歳の時から始まった。同じ部屋で寝起きし、バスルームに穴をあけて監視され、日常的に虐待を受けてきた。母親に訴えたこともあったがなかったことにされ、「これが普通」だと思って育った。虐待は彼女が家を出た16歳まで続いたという。

そんな彼女の人生を変えるきっかけが「タトゥー」だった。

「タトゥーは、兄が残した心の傷を隠してくれる(存在)です」
「タトゥーは私のマスク(仮面)であり、私はその後ろの世界に隠れていられるからです」

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@melissa.sloan.357284 – Instagramのキャプチャ画像。

1つひとつタトゥーを刻むことで、傷ついた過去と自分とを切り離すことが可能……そう語るメリッサさん。彼女にとってタトゥーは「セラピー」の役割を果たしているのだ。

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やっと安心と癒しを手に入れた…

メリッサさんは自分が受けた性被害を警察に通報したものの、逮捕起訴にはつながらなかった。しかし2021年、兄は30件以上の児童に対する性的暴行等の容疑で逮捕され、昨年有罪が確定。現在刑務所に服役している。

 


懲役21年の判決を受けた異父兄ギャビン・スローン(左)。彼の性的虐待をほう助した罪で2人の女性も有罪となった。

兄が収監されたことで、メリッサさんは安心を手に入れた。そして自分の辛い過去について話す気持ちになったという。

現在も週に1~2個程度、新しいタトゥーを入れ続けているメリッサさん。プロのタトゥーアーティストは顔中タトゥーだらけの彼女の施術をしたがらないため、タトゥーキットを使用して自分自身で彫っている。彼女の現在進行形の容姿は、インスタグラムやFacebookで見ることが可能だ。

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@melissa.sloan.98499 - Facebookのキャプチャ画像。

 

 

【次ページ:動画あり】タトゥーへの思いを語るメリッサさん。

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タトゥーがあまりにも多いため、「仕事を得ることが難しい」と語るメリッサさん。タトゥーに夢中になった理由を正直に語っている。