“いま”を映し出すブランドとの豪華コラボが続々、HIGASHIYA20周年記念のコラボレーションシリーズに注目

  • 文:Pen編集部

Share:

Kusakinomegumi_6.jpg

第1弾として発売された、「ひと口果子 草木の恵み」。染織家・志村ふくみ氏の芸術精神を継承し、植物による染織に取り組む「アトリエシムラ」とのコラボレーションでは、餡に藍や紅花など、染色にも使われる植物を使用した。

食、茶、菓子、工芸、デザインまで、幅広く日本の伝統を現代の習慣に取り入れて刷新し、世界中に発信してきた緒方慎一郎。これまで和菓子店のHIGASHIYA、和食料理店の八雲茶寮、お茶の茶方薈、工芸のSゝゝ[エス]など、美しく洗練された日本を世界に伝えるための事業を数多く手掛けてきた。最近では、2020年1月、フランス・パリ3区に、食から工芸に至るまで言語や文化の壁を超えて誰もが体験できる集合的な体験の場、OGATA Parisをオープンするなど、その画期的なアイデアを生かした発信の数々は国外でも話題となった。

そんな緒方が手掛ける事業のなかで特に必見なのが、和菓子店HIGASHIYAの20周年を記念した、コラボレーション菓子。日本限定発売で、立秋から立冬、立春、立夏と移ろいゆく季節に合わせた味わいを楽しめるだけでなく、いま各業界で世界の最先端をいく国内外のブランドとの豪華コラボレーションにも注目が集まっている。

Tokinomegumi_1.JPG
イチローズモルトのウイスキーラベルを用いてデザインされたパッケージも美しい。「ひと口果子 時の恵み」¥2,808

第2弾として、11月の立冬から12月6日まで限定で販売中なのは、ジャパニーズウイスキーブームを牽引するイチローズモルトとのコラボアイテム「ひと口果子 時の恵み」。イチローズモルトといえば、世界的権威のあるウイスキーの品評会、ワールド・ウイスキー・アワードで、2017年から6年連続でブレンデッドウイスキー・リミテッドリリース部門の世界最高賞を受賞。いま世界で最も入手が困難なウイスキーを生産する蒸留所のひとつだ。

Tokinomegumi_3.JPG
「THE PEATED」(左2点)、「PX Sherry Cask」(中央2点)、「Bourbon Barrel」(右2点)

「ひと口果子 時の恵み」は、国内でも入手が困難な3種の希少なウイスキーを贅沢に使用。やわらかな燻製香が特徴の「THE PEATED」にはこし餡、シェリー樽で熟成されたフルーティーさを感じさせる「PX Sherry Cask」にはつぶした和栗を混ぜ込んだ白餡、バーボン樽で熟成させた「Bourbon Barrel」には、ウイスキーならではのバニラのような甘さとさわやかな青林檎のような風味を引き立てるクルミ餡を合わせている。どれも貴重なウイスキーの香りと味わいをそっと引き立て、包みこむような穏やかな甘みの餡が素晴らしくマッチしている。

今後、第3弾には、オーストラリア・メルボルン発のスキンケアブランドのイソップと、第4弾には1818年創業・三重県の木屋正酒造の代表銘柄「而今(じこん)」とコラボレーション予定。

緒方が菓子作りで大切にしているのは、オリジナルのよさを失うことなく現代の暮らしや土地それぞれの風土に合わせること。土地の風土や季節に合わせて販売されているため、期間限定商品や、フランスのOGATA Paris内でしか手に入らない貴重なアイテムも数多く存在する中、このようなコラボレーションが叶うのは貴重な機会といえるだろう。

「和菓子を現代の暮らしに合わせてアップデートしたい」という緒方。いまを映し出すブランドとの豪華なコラボレーションのラインナップはもちろん、今後進化していくHIGASHIYAの和菓子から目が離せない。

HIGASHIYA

https://online.ogata.com/collections/higashiya-20th