【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
『「90年代J-POPの基本」がこの100枚でわかる!』
「CD全盛期」というくくりで語られることの多い90年代のJ-POPといえば、思い出すのはヒットメーカーたる小室哲哉やビーイングだ。しかし当然ながら、それらがすべてではない。だからこそ、その実像を100枚のアルバムでまとめることの難しさは想像に難くないが、本書における著者の選択眼は非常にフラット。ヒット作のみならず、キングギドラの1作目などアンダーグラウンドな優秀作にまで視野を広げているのである。そのためタイトル通り、この10年に生まれた作品群の外形を把握できるはずだ。
※この記事はPen 2023年12月号より再編集した記事です。