慶應義塾大学SFC芸術祭、今年は「選抜展」として開催

  • 文:柳澤奈々

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慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスで開催される「慶應義塾大学SFC芸術祭2023選抜展」。開催日程は11月25日(土)〜11月26日(日)。時間はの10時から16時まで。入場無料。同時開催される万学博覧会サイトから予約必須。(C)Keyvisual:Sogen Handa, Design:Shota Ueno

慶應義塾大学の芸術祭「慶應義塾大学SFC芸術祭2023」の出展作品と、湘南藤沢キャンパス(SFC)の学生に公募した作品から選抜した8作品の展示を行う“選抜展”が、11月25日(土)〜11月26日(日)に慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスで開催される。

慶應義塾大学SFC芸術祭は、デザインやアートなどクリエイティブな分野の授業が多く存在する一方で、制作した作品を披露する機会の少ない学生たちに“見せる”機会を根付かせるため、2019年にスタートした。

本年度からは「選抜展」として開催。公募には15作品が集まった。審査員には、2022年の「映像作家100人」にも選出されたJACKSON kaki、ウェブマガジン「The Colossus巨像」の編集などで活躍する李静文 LIJINGWEN(Seibun)、日本橋馬喰町のスペース「NEORT++」(ネオルトツー)のキュレーター、山梨県河口湖にあるアーティスト・ラン・レジデンス「6okken」(ロッケン)のメンバーとしても活動するwaxogawa/小川楽生の3名が名を連ね、5時間にわたる公開審査を経て展示作品を決めた。

選抜展では、2日目に審査員3名を交えたトークセッションも予定されている。

出展作品

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出展作品『大皿に乗せる間に』/永田一樹。Tiktok/Twitter上にアップロードされた2022年度のNHK紅白歌合戦におけるけん玉のギネス記録の挑戦の動画を収集した作品。作者が「大皿」をしている一連の動作を再構築し、その動画が127回のループと5秒のインターバルを繰り返す。
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出展作品『DEPSE』/Dragon X。AIと共創する新たな体験を提供。スマートフォンで一番最初に見るロック画面を“最も身近な自己表現の場”だと捉え、AIと共創して自分だけのユニークな壁紙を作ることができる。
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出展作品『成る聞き書き、憑くぽえとりぃ』/成田 凜 Rin Narita。詩のインタラクティブアート。作者が“あなたに〈憑いて〉”来場者と対話をしながら、即興で詩を制作する。
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出展作品『To Dependent Cadavers - 依存的な屍たちへ』/半田壮玄。現代人にとって必要不可欠となったスマートフォンやヘッドフォンなどの小型電子媒体。それらは何を産み、何を喪失させるのか。現代の依存的な営みに対するサウンドインスタレーション。
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出展作品『Atoms』/横川 晃太郎。身近な諸素材とその性質を用い、そこに潜在する力学的調和の輪郭を三次元空間に投影した彫刻作品。
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出展作品『見えていないもの』/ユニバーサルデザイン部。多角的な視点を学べる場所として有名なSFCの学生たちは、健常者と障害者の視点の違いを理解できているのか。そんなSFCを題材として、不便さを感じる場所をアート作品に。
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出展作品『Let's Talk In The Micro-Cosmos!』/who_ku。息苦しい社会の中で、自分の中の声と向き合う時間を提供するニット作品。さなぎから手が伸びている様子は「外から変化が分からなくても、ゆっくりと時間をかけて素敵なあなたに『成長』している」という意味が。
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出展作品『賞味期限以後:飯田寮XX寮化計画』/マンネンロウ。天井まで届く高さのある、ビッグサイズのスナック菓子。強烈な印象を与える。

慶應義塾大学SFC芸術祭2023選抜展

sfc-selective-artwork-exhibition-2023.studio.site