フランスのファッションブランド、COPERNIが24年春夏の最新コレクションを発表。同ブランドといえば、ロボット犬やライブスプレーペイントなどテクノロジーとファッションを融合させた大胆なショーで度々話題に上がる。今シーズン、注目を浴びたのはスーパーモデルのナオミ・キャンベルがランウェイで左胸に身につけていた小さな「AiPin」だった。
AiPinとは？
AiPinとは、元Apple幹部のイムラン・チャウドリらによって設立されたスタートアップ、Humaneにより開発された“身につけられるAI”。プロジェクター、カメラ、スピーカーを搭載しており、Pinひとつで電話をかけたり、会話を録音、食品をスキャン、言語翻訳といった多様な機能を搭載している。これからはスマートフォンに変わって、私たちの生活に必要不可欠なアイテムになるのではと言われている。AiPinは、日常にAIを組み込むことを目的し作成されたという。
このデバイスは11月9日に一般へ全貌がお披露目されるが、公開に先駆けて、COPERNIとのコラボレーションでそのルックスを初披露。ナオミ・キャンベルや他のモデルらがAiPinを着用してランウェイを歩き、ジャケットやズボンに取り付けられたそのスタイリッシュなデザインは、私たちの目を奪った。プレスリリースの中で、Humaneは次のように語っている。
「私たちは以前からCOPERNIデザイナーのセバスチャン・メイヤーとアルノー・ヴァイヤを尊敬しており、デザイン、創造性、テクノロジーの融合に対する私たちの共通の情熱が、このコラボレーションの核となっています」
「テクノロジーと私たちの関係は大きく変化しており、デバイスが身体、考え、そして心の延長へと変化するにつれて、よりパーソナルなものになってきています」と続けた。
COPERNIのデザイナーのセバスチャンとアルノーは、AiPinが彼らのビジョンである "先進的なファッション "と一致すると付け加え、ブランドに不可欠なものと定義している。
SNSでは「え、絶対すぐ買う」「AIの勢いがすごいね。少し怖さもある」「いつかモデルたち全員ロボットっていう日も来るだろうね」などの声が集まった。
「もはやアート」ファッションとテクノロジー
COPERNIはファッションと最新テクノロジーを融合した最先端のショーで多くの人を魅了することで話題だ。2023年秋冬のファッションウィークでは、ランウェイに犬型のロボットが登場。ボストンダイナミクス社のスポットと呼ばれる5体のロボットは、モデルの服を脱がせたり、バッグを受け取ったりと現代社会の「テクノロジーとの共存」を表すようなものであった。
また、2023年春夏コレクションでは特殊技術を使ったスプレーペイントを使用。ショーツ姿でランウェイに登場した、トップモデルのベラ・ハディッドに白い粉をスプレーをすると、すぐに固まり美しいドレス変身。「ファブリカン」という速乾燥する革新的な技術とファッションを合わせているのだとか。ファッション史に新たな革命的瞬間を与えたAiPin。その全貌が公開される11月9日に早くも注目が集まっている。
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