パリの街で「トコジラミ」が大発生。自宅のベットはもちろん、映画館、電車、そして病院など至る所で目撃され、パリは大混乱している。
進化した最強のトコジラミとは
目撃され始めたのは、9月25日より行われたパリ・ファッション・ウィークの直前(なんてタイミング...)。SNSで、パリ市内に住む多くの人がトコジラミに刺されたと被害を訴え始めた。トコジラミに刺されると、腕や足、首などの刺された箇所に無数の赤い斑点ができ、時に眠れないほどの強い痒みの症状が出ることがあるという。
フランスの保健安全機関ANSESによると、2017年から2022年の間に、フランスは10世帯のうち1世帯以上でトコジラミの発生が報告されている。しかし、今回報告されている被害の数は異常な事態とされ、同機関は「近年のトコジラミまん延の急増は、特に旅行の増加と殺虫剤に対するトコジラミの抵抗性の強化によるもの」だと考察している。つまり、トコジラミは突然変異で、一般の殺虫剤が効かない超巨大な最強虫になったのだ。駆除するために通常使用される化学薬品に対して、適応策を生み出すように進化したという。
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パリの街は大混乱「安全な人は誰もいない」
そんなパリの街では、SNSでトコジラミに刺されたという報告や、多くの人が自宅をくまなく探している様子が相次いで投稿されている。さらには、パリの路上に大量のマットレスが積み上げられている動画が拡散。
パリファッションウィークでドイツから渡航していた、人気インフルエンサーのキム・ジフンさんもそのうちの一人。彼女は、電車に乗っている際にトコジラミに刺されたのではないかと動画を投稿している。
「もっと早く知っていればよかった。 地下鉄を1回乗っただけで見て。とっても痒いの」と語りながら見せたのは、脚全体にできたたくさんの赤い跡。
さらに「スーツケースや持ち物をしっかり確認して、家へ持ち帰らないようにします。みんなも気をつけて」と注意喚起した。
また、パリに住むある学生は「座席に触れるくらいなら、1時間でも立っていた方がマシ」といい、多くの人が座席に座ることを拒否しているとNewYorkPostの取材に語っている。
パリだけではない。国際的な問題になる可能性も
この虫は通常、マットレスやベッドの隙間に潜み、人々が眠りにつく夜間を見計らい行動する。さらには、旅行客を通じて、衣服や手荷物などに潜り込むこともあるため、この最強トコジラミは世界中で拡散される可能性も考えられるという。
オリンピックを9カ月後に控えているフランスで起こったこの悲劇。フランス当局は、このトコジラミの "広範な "発生を警告。「安全な人は誰もいない」と語り、対策に乗り出している。
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