NYファッション・ウィークのランウェイに“偽物のモデル”が闖入!「違和感が全くなかった」と話題に

  • 文:山川真智子

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実用とはかけ離れている、奇抜なファッションショーの様子。

パリ、ミラノ、ロンドンとならぶ4大コレクションの一つ、NYファッション・ウィークのランウェイに、シャワー・キャップに海パン、ビニール・ポンチョという出で立ちの男性モデルが登場した。実はニセ者だったため、すぐに警備員に取り押さえられたが、それまで気づいた様子は観客側には全くなかった。近年ショーでしばしば目にする奇抜すぎるファッションが生んだ事件だと、ネットで話題になっている。

観客気づかず…いたずらユーチューバーが堂々登場

話題になった偽モデルは、シャワー・キャップをかぶり、ビニールのポンチョ(または上着風に穴をあけたゴミ袋)をまとってランウェイに登場。ポンチョの下の上半身は裸で、下はサーモンピンクの海水パンツ姿だった。

偽モデルは歩きつつ後ろを気にしているようだったが、ランウェイの半ばで駆け付けた警備員に取り押さえられた。若者向けニュースメディア、ユニラッドによれば、警備員が出てくるまで偽モデルにはたくさんの歓声や拍手が送られており、引きずり出される姿を見て、観客たちは当惑した様子だったという。偽モデルは、いたずらで有名なフレッド・ベイヤーというユーチューバーだったようだ。もっとも、どういう方法で現場に忍び込んだのかは不明だという。

ネット民もあわやスルー! ショーに対する先入観か?

偽モデル闖入の様子を収めたビデオがソーシャルメディアに投稿されると、「マジで本物だと思った」「てっきり夏物の新作なんだろうと…」「警備員が出てこなかったら気づかなかった」などのコメントが集まり、多くの人が疑問をもたなかったことが分かった。

その理由が、近年ネットで目にすることが多くなった、ファッションショーでの奇抜すぎるファッションだ。実際のところ、多くのショーではお洒落で着てみたくなるファッションがメイン。しかしネットで拡散した画像や映像の中には、既に人の着るものの域を超えているファッションも多く、一般人に違和感を与えているようだ。

ソーシャルメディアでは、以前から奇抜なファッションショーはネタ化しており、モデルを真似た動画なども出回り人気となっている。

ファッションショーはゴミ化? 事件が示した問題点

今回のビデオについたコメントの中には、「偽物って気づくのに時間かかったってことは、実際のモデルはただゴミを着てるってこと」「偽のファッションに気づかなかったことは、こういったショーがどれだけばかげているかを示す完璧な例だ」「ランウェイのファッションって、年々ゴミ化してる」などがあり、近年のファッションショーに批判的な声が相次いだ。

極めつけは「偽モデルのファッションがベストだったかも」というコメントで、奇抜すぎるファッションに対する率直な感想、さらには痛烈な皮肉とも言えそうだ。

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話題になった偽モデルが登場する動画。シャワー・キャップをかぶり、ビニールのポンチョを纏ってランウェイに登場した。

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 近年の奇抜すぎるファッションショーの様子。