メンズブランドのパパスが発行する『パパスブック』最新号で表紙を飾るのは、故・三國連太郎だ。1987年から同誌に何度も登場し、プライベートでもパパスを贔屓にしていた三國。特に愛用したのがネルシャツであった。
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三國連太郎(みくに・れんたろう)1923年、群馬県生まれ。俳優。27歳の時に東銀座でスカウトされ映画界入り。『善魔』(51年)でデビューし、役名をそのまま芸名にする。以降、映画やテレビなどに多数出演。今年は生誕100年という記念の年を迎える。上の写真は97年の『パパスブック』に掲載されたもの。
1986年、パパスを立ち上げたメンバーが自分たちの服を着せたいと考えた人物がいた。ひとりは作家のアーネスト・ヘミングウェイ。もうひとりが画家のパブロ・ピカソ。そして「日本人ならこの人」と思い浮かべていたのが俳優・三國連太郎であった。
終戦後、東銀座の街を歩いていたところを映画会社のプロデューサーにスカウトされ、俳優の道に入った三國。出演映画は180本あまりに上るが、人々の記憶に残った作品のひとつが『釣りバカ日誌』シリーズだろう。同作で三國と共演した女優の浅田美代子は最新の『パパスブック』で「三國さんは、全部自前の衣装でした。やっぱりサイズがちゃんと合ってないと、とおっしゃって。チェックのシャツとかを着ていらっしゃって、すごく似合ってましたね」と語る。
そのシャツこそパパスの製品だ。創業以来パパスがつくり続けている定番のネルシャツで、太番手の綿糸を使い、柄もオリジナルでデザインしたものが揃う。
三國がこのシャツを着ると、何年も愛用しているヴィンテージ品のような佇まいを見せた。それこそパパスが服をデザインする時に意図したことであり、着せたい人物として三國を選んだ理由ではないだろうか。
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