フィヨルドの真ん中に浮かぶ不思議な建物内にあるレストラン「アイリス」が、既視感があるとTikTokで話題になっている。あるホラー映画のシチュエーションがこのレストランのものとそっくりなためだ。もっとも、アイリス自体はナチュラルかつ斬新な料理を提供する実力派レストラン。大自然を目の前に、これまでにないサステイナブルなメニューが味わえると好評だ。
ソーシャルメディア騒然!映画との類似性で話題に
今年オープンしたばかりのアイリスは、ノルウェーのハダンゲルフィヨルドの真ん中に浮かぶ、サーモン・アイという建物内にある。銀色で丸みを帯び、上から見るとサケの卵のようにも見える独特かつ近未来的な外観のこの施設は、持続可能な漁業や養殖文化を推進する目的で建てられた。
アイリスに実際に行った人が投稿した動画によれば、ゲストは岸辺でピックアップされ、100%電動で動くボートに乗って、入り口までたどり着く。憧れの高級レストランまでのクルーズなのだが、オンラインメディア「スリリスト」によれば、動画を視聴した人たちは「どっかで見た気が…」とざわついたと言う。
多くの人々が指摘したのが、2022年に公開された映画『メニュー』との類似点だ。この映画は、ミシュランの星を獲得した離島の高級レストランにプライベートボートで向かったお客たちが、カルト的なシナリオに巻き込まれるというホラー。コメント欄は、このネタで大いに盛り上がったようだ。
実は本格派レストラン テーマはサステイナビリティ
もっとも、アイリスは「エクスペディション・ダイニング(探検する食事)」という確固たるテーマをもったレストランだ。ゲストは、フィヨルドと山脈といった周囲の自然を、途中の船旅や店内の大きな窓越しに経験することができる。また、入店後は食事の前に食品廃棄物についての短編映画などが上映されるなど、サーモン・アイのミッションにも貢献する形となっている。
レストランのホームページによれば、モットーは、ゲストのところに食材を持って行くのではなく、ゲストを食材がある場所に連れて来ることだという。自然を愛するデンマーク人女性シェフが作るのは、地元の新鮮な海や山の幸を使用した18品からなるコース料理だ。持続可能性を意識したクリエイティブなメニューとなっており、天候が許せば、屋上テラスの焚火でグリルした一品を、新鮮な空気の中で楽しむこともできるという。
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食事を超えて、もはや小旅行?レビューも予約も好調
気になるコースのお値段だが、1人分が3200クローネ(約4万5000円)。オプショナルで2500クローネ(約3万5000円)を払えば、料理に合わせるワインも付けることができる。料金には、フィヨルドの南岸のローセンタールの町からの往復の船賃、途中のボートハウスでの軽食、岸とサーモン・アイを結ぶボート代も含まれており、全行程6時間のちょっとした小旅行となっている。
実際にアイリスを体験したユーチューバーからは、店内の雰囲気、料理、ワインとも高い評価が付けられている。映画の話題に宣伝効果があったのかどうかは不明だが、しばらく予約はいっぱいのようで、新たな人気スポットとなる予感だ。
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@marieriksmoen Most spectacular restaurant in Norway! #restaurant #spectacular #michelin #michelinstar #iristherestaurant #hardangerfjord #norway ♬ Theme from "A Summer Place" - Percy Faith And His Orchestra
TikTokに投稿されたアイリスの動画
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フィヨルドにあるサーモン・アイ
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小さな魚丸ごとを使った料理。
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トナカイを使った料理。
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店内からの眺め。