去る6月17日に行われた、チャールズ国王の公式誕生日を祝う式典「トゥルーピング・ザ・カラー」。17世紀以来続いている伝統の儀式であり、パレードやイギリス空軍による儀礼飛行等、見せ場の多い華やかな式典である。
Thank you to everyone involved in this year’s Trooping the Colour. We loved seeing you all! 🇬🇧💂 pic.twitter.com/BdJAprGwyY
— The Prince and Princess of Wales (@KensingtonRoyal) June 17, 2023
King Charles III salutes as he rides to his first Birthday Parade as sovereign.#TroopingTheColour pic.twitter.com/VA3UPtJfcp
— Royal Central (@RoyalCentral) June 17, 2023
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イギリスではBBCが式典の模様を朝から生中継していた。例年、王室メンバーがバッキンガム宮殿のバルコニーに立ち儀礼飛行を見守るシーンでの「王室ファッションショー」が話題となるが、今年は少し様子が違った。
パレードが終わり、ウィリアム王子&キャサリン妃の3人の子ども達が馬車を降りてバッキンガム宮殿のバルコニーに向かう場面が映し出されると、SNSで即座に「シャーロット王女のセーラー服、可愛い!」とたくさんの反応が寄せられたのだ。
Prince George, Princess Charlotte and Prince Louis head to the balcony to watch the rest of the ceremony.#TroopingTheColour pic.twitter.com/6zfNbDtGYD
— Royal Central (@RoyalCentral) June 17, 2023
腰の高い位置につけられた赤いベルト、美しいひだを作るスカート。白地に赤の差し色が効いたセーラー服は、スラリとしたシャーロット王女に本当に良く似合っている。
「どこのブランド?」「デザイナーは誰?」と検索した人は多かったようだが、Peopleが「(確証はないものの)シャーロット王女が戴冠式に着用したドレスの“アップサイクル”では?」との見解を紹介している。
Peopleにコメントを寄せたのは子供服デザイナーのアマイア・アリエッタ氏。彼女はこれまで王室の子供たちの服を手掛けており、Marie Claireによると、ルイ王子が着用したネイビーのハイソックスは、アリエッタ氏のデザインのものだった。
Prince Louis, Prince George and Princess Charlotte with Equerry Rob Dixon ❤️🥹 #TroopingtheColour pic.twitter.com/EZrVZaSHLT
— Fifi ❤️ The Waleses / Cambridges 🇺🇸🇳🇮🇬🇧 (@hellen3030) June 17, 2023
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アリエッタ氏はPeopleの取材に対し、「(シャーロット王女のセーラー服は、彼女が)戴冠式(で着用した)ドレスと同じように見えます」とコメント。
「スカートの動き方が戴冠式の時のドレスとまったく同じです。しかし袖口は手直しし、襟とベルトが追加されたようです。シャーロット王女によく似合っていますね。(戴冠式は)たった数週前のことですから、(アップサイクルしたのも)納得です」
シャーロット王女が戴冠式に着用したドレスはアレキサンダー・マックイーンのサラ・バートンがデザインしたビスポーク(オーダーメイド)だ。
Princess Charlotte at the coronation of her grandfather, Charles III🤍👑 pic.twitter.com/RRmplbeGMi
— Belle (@RoyallyBelle_) June 14, 2023
Details of Princess Charlotte's Look at the #coronation 🤍
— O kingdom 🎊🤍🎊 (@omabelllll) May 6, 2023
Princess Charlotte is wearing an Alexander McQueen dress and cape in ivory silk crepe with ivory satin stitch embroidery featuring rose, thistle, daffodil and shamrock motifs.
(1/2) pic.twitter.com/4czcKKMfTz
母・キャサリン妃もこの日、同じアレキサンダー・マックイーンのドレスを着用。白いドレスにはたっぷりと刺繍がほどこされている。
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Both Charlotte and Kate, Princess of Wales are wearing Alexander McQueen silver embroidered ivory gowns and woven silver crowns 👑 with matching upbraid dos.
— Twiggy (@JillJessMom) May 6, 2023
I’m not a fan of the blue and red robes but Charlotte’s mini-cape is very sweet. The coordinated look is just precious. pic.twitter.com/CAWFt7mKip
シャーロット王女にとってアレキサンダー・マックイーンのビスポークドレスを着たのは戴冠式が初めてのことだったが、キャサリン妃は同ブランドの“上顧客”として知られている。ウェディングドレスもアレキサンダー・マックイーン製だったことは有名だ。
Wishing The Duke and Duchess of Cambridge a very happy wedding anniversary today!
— Westminster Abbey (@wabbey) April 29, 2022
Their Royal Highnesses were married in the Abbey #onthisday in 2011. pic.twitter.com/f9bpAnuoLV
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「着回し」「アップサイクル」を実践するキャサリン妃
キャサリン妃がラグジュアリーなドレスをバンバン購入していることは確かだが、実は彼女、「ファッションのサステナブル化」にも熱心なご様子。
「着回し」も得意だが、
Despite the intense scrutiny her wardrobe is under as a senior royal, the #PrincessofWales has never been afraid to wear favourite pieces for public outings on multiple occasions. https://t.co/0uMi3Q9bfu
— British Vogue (@BritishVogue) June 17, 2023
Beautiful in red & black 💕.
— Suzanne Brmptn (@Suzanne_Brmptn) January 25, 2022
📸: https://t.co/4lQWNJDZm8 pic.twitter.com/WDJA0C1Njx
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The Dutchess of Cambridge leads by example and repeats outfits - a step towards ‘slow fashion’, recycling and sustainability. https://t.co/Inv0DtdSoB
— Mayfairsilk (@mayfairsilk) May 26, 2020
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.@townandcountry #slowfashion #KateMiddleton #katemiddletonfashion #mayfairsilk #dutchessofcambridge pic.twitter.com/jxSPaZq6YT
ドレスを少しだけ手直しする「アップサイクル」も得意とされる。
こちら↓の2枚の写真を比較してほしい。
The Duchess of Cambridge has pulled an old dress from the closet for the BAFTAs. The gown was recycled from a dinner back in 2012 during a visit to Malaysia with her husband Prince William. 📷: Getty Images pic.twitter.com/d4jdOm1Hj1
— news.com.au (@newscomauHQ) February 2, 2020
2枚ともアレキサンダー・マックイーンのゴールドの刺繍が入ったクリーム色のドレスだが、右は2012年にマレーシア訪問で着用した時に撮影され、左は2020年、BAFTA(英国アカデミー賞)に出席した時の写真だ。袖の部分がアレンジされ、後者の方がよりエレガントな雰囲気のドレスになっている。
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もう一例、こちら↓は2017年に英国アカデミー賞に出席したときの写真。
The Duchess of Cambridge at the 2017 BAFTA awards! Those earrings🤩 pic.twitter.com/ual7RGix1w
— Belle (@RoyallyBelle_) May 8, 2022
こちらは↓2019年にナショナル・ポートレート・ギャラリー(ロンドン)で行われたガラに出席したときの写真。
The Duchess of Cambridge attends National Portrait Gallery Gala 2019 https://t.co/WrvA1xzqK3 pic.twitter.com/KOIbPLsgC2
— Royal Central (@RoyalCentral) March 13, 2019
どちらも2016年のアレキサンダー・マックイーンのフローラル柄リゾートコレクションからの一着。2017年はオフショルダーになっておりイブニングドレス感が出ているが、2019年には袖をつけ、やや大人しめの印象に仕上げている。
パーティやガラに出席するのは王室メンバーの大事な仕事であり、ドレスやラグジュアリーなアウトフィットはれっきとした「仕事着」。「衣装代」は必要経費だが、あまりに度が過ぎると批判を招きかねない難しいエリアでもある。
特にキャサリン妃はこうした点への配慮に務めていると言われている。現在チャールズ国王のもと環境保護と気候問題等「サステナブルな社会の実現」に力を注いでいる王室だが、着回ししたりアップサイクルをする等、ファッションのエコ化・サステナブルな着こなしは好感度にもつながるもの。
今回のシャーロット王女のドレスが本当にアップサイクルなのかは分からないものの、もしそうでればあれば良いジェスチャーの一例として王室ファンからは称賛されるだろう。
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一方で、王室メンバーが時折プライベートジェットやチャーターした軍用機を使用していることは大きく批判されている。
Public funds, private plane
— Campaign to Abolish the Monarchy (@nomoremonarchs) June 1, 2023
William & Kate Windsor travelled to Jordan in a luxury private jet, at taxpayer expense. To save them getting up early, the jet flew empty from London to pick them up near their Norfolk mansion. #NotMyPrince #MannequinKate #ecohypocrite #emptyjet pic.twitter.com/7biLjG5qOL
ロイヤルにセキュリティが必要なのは理解できる。しかし「サステナブル・ロイヤル」と謳うなら尚更、「小さなエコ」を積み上げるだけでなく、「大きなCO2削減」にももっと邁進してほしいものだ。
【次ページ:おまけ動画あり】「トゥルーピング・ザ・カラー」ハイライト
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おまけ