クロッグサンダルとは、シューズのようにつま先から甲までアッパーで覆われたサンダルの総称。革やキャンバスなど素材はさまざまで、近年に勢いがあるのがEVA樹脂の一体成型モデルである。スポーティなクロッグがサンダルトレンドの最前線に立っている。
樹脂製クロッグの強みは大きく2点ある。ひとつは、足先がガードされている利便性。硬い道路につまずいたり満員電車で踏まれるなどで怪我する心配が少なく、行動の自由を妨げない。シューズとサンダルの中間的なクロッグは、歩きやすさもスニーカーに迫っている。
そしてもうひとつの強みがファッション性の高さ。ヨーロッパのモードブランドがこぞってラインアップしてきたように、先鋭的なフットウエアに仲間入りしている。ゆったりとボリュームのあるクロッグは現代的なオーバーサイズの服と相性がよく、若々しいストリートのムードも漂う。「クロッグサンダルのお洒落化」にモードが大きく貢献したのは間違いなさそうだ。
ここではそんなクロッグのうち、高機能で快適なスポーツ系にフォーカス。「ベスト・セレクション」といえる人気の3モデルをお届けしよう。ハイキングや登山に強いメレル(MERRELL)、野外アクティビティを網羅するキーン(KEEN)、復活人気で評判のクロックス(crocs)である。掲載品はすべて1万円アンダーの買い得プライス。夏本番を迎える前に入手して、足に馴染ませておきたい傑作揃いだ。
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モードに迫るデザインのメレル
モードやストリートの空気をはらむスタイリッシュなメレル「ハイドロ モック(HYDRO MOC)」。複雑な穴や個性的な凹凸は、川での水の流れをスムーズにするために考えられたもの。野外アクティビティに対応する水陸両用のクロッグサンダルである。見た目優先のデザインでないことが山好きの心に響き、2019年のデビュー時からヒットが続く。今夏もファッションのセレクトショップの店頭を賑わし、タウンユースとしても人気が定着したようだ。前部が反り上がった形状が、街歩きの足の踏み込みやすさに大きく役立っている。
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アクティブに動けるタフなキーン
キーン「ヨギ(YOGUI)」はEVA樹脂成型アッパーと本格アウトソールを組み合わせ、アウトドア向けの耐久性やグリップ力を実現したサンダル。2004年から続く、創業当初からの定番モデルだ。独特な丸みとボリュームのある形が、いまのファッション感覚にジャストフィット。クロッグサンダルのブームとともにスポーツサンダルの第一線に躍り出ている。ヨギシリーズには同型の「ヨギ アーツ(YOGUI ARTS)」があり、こちらは柄をプリントしたポップなライン。足にフィットして快適に歩く機能から生まれたサンダルがファッションになった好例である。
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人気再燃を印象づけるクロックス
日本で2007年前後に空前のブームを巻き起こしたクロックス。アッパーもインソールも柔らかい樹脂サンダルを一躍有名にした彼らがいま、モダンなセンスで復活を遂げている。ストリートシーンとリンクするバレンシアガがコラボして極厚底シューズを発売した2022年の同年、クロックス自身がここに掲載する「エコー クロッグ(Echo clog)」をリリース。エッジーな感性を強く打ち出した。いまクロックスに熱い目線を注いでいるのは、かつての大流行を知らない若い世代。コロナ禍の家生活で快適さに目をつけたアメリカのセレブからの高い支持にも影響されているようだ。懐かしく思う大人も、気持ちを新たに再トライしてはいかがだろうか。
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新しもの好きが飛びつく、3大クロッグサンダル<メレル、キーン、クロックス>【着る/知る Vol.154】
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ファッションレポーター/フォトグラファー
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。
明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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