イタリアでパスタの価格が高騰している。ご存知のとおり、パスタはイタリアの国民食ともいえる存在だ。しかし、ここにきてパスタの価格が上昇。イタリア政府は緊急でパスタ会議を開いた。

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パスタ価格が15％以上アップ

ロシアのウクライナ侵攻によって、さまざまなモノの値段が上がっているなか、小麦も価格が上昇している。イタリア政府によると、パスタの価格は、2023年3月に前年比で＋17.5％、4月に＋16.5％の上昇となった。インフレ度合いを表す消費者物価指数は、3月が前年比＋8.7％、4月が＋8.1％だったので、平均的なものの値上がりの2倍の幅。つまりパスタの価格が急騰していることになる。

ロシアとウクライナは世界でも小麦の生産量が多い国。そのため、ロシアがウクライナへ侵攻を開始したことで、小麦の価格は過去10年以上で最高値となるほど上昇しているのだ。

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緊急パスタ会議を開催

この状況を受けて、イタリア政府は緊急でパスタ会議を開催。パスタ生産者や消費者団体、政府関係者などが集められ、高騰するパスタの価格について、価格上昇を抑える方法などについて議論が行われた。

2007年にも同様にパスタの価格が20％近く上がった際は、パスタの購入を控える「パスタ・ストライキ」が行われた。そのため、消費者団体は同じようなパスタ・ストライキの計画を提案している。

ただ実際は、世界銀行が2023年の小麦の価格は前年比で17.4％落ちると予測。少なからず、イタリアでもパスタ価格の低下の兆しが見え始めているという。とは言え、過去の水準まで戻る可能性は低く、依然として価格が高いことには変わりはない。

世界各国で続くインフレは、人々の生活に暗い影を落としていることは間違いないようだ。