待望の続編がついに日本で公開! 少女が殺人兵器に豹変する予測不能なストーリー『THE WITCH/魔女 ー増殖ー』

  • 文:韓光勲

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見るものを驚愕させるバイオレンス描写で人気の『魔女』がパワーアップして、スクリーンに帰ってきた。キム・ダミ主演の前作『THE WITCH/魔女』(2018)は配信サイトで人気を集め、続編が待望されていた。前作と同様、『新しき世界』(2013年)のパク・フンジョン監督がメガホンを取った最新作『THE WITCH/魔女 ー増殖ー』の見どころをお伝えしたい。

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血まみれの少女(シン・シア)が極寒の雪山を歩いていく。そんな印象的なシーンから映画は始まる。この一見すると弱々しい少女は誰なのか? 前作を見た人なら、この少女が「魔女」であることは一目瞭然であるが、いったい彼女はどのような変容を遂げて「魔女」として覚醒していくのか。謎に満ちた冒頭から一気にスクリーンに引き込まれる演出となっている。

その少女は、遺伝子操作によって超人的なアサシンをつくる「魔女プロジェクト」の実験体だった。初めて研究所の外に出た少女は、ギョンヒ(パク・ウンビン)と出会う。ギョンヒは偶然出会った少女に暖かい手を差し伸べ、家にかくまってあげる。

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ギョンヒの弟、デギル(ソン・ユビン)も少女を迎え入れ、ひと時の暖かい時間が流れる。少女はとても食いしん坊で、スーパーマーケットでは目を輝かせる。試食のアワビ粥やサムギョプサルを一気に平らげる姿は微笑ましい。「超人的なアサシン」という設定だが、愛らしい一面ももっているのだ。

しかし、少女の秘められた力を危険視する「魔女プロジェクト」のペク総括(チョ・ミンス)は、少女を抹殺しようとする。さらに研究所を襲撃した謎の超能力者集団や、ギョンヒを狙う犯罪組織もいて、壮絶なバトルが繰り広げられる。終盤の30分、超能力を駆使した対決はすさまじい。特に、少女がついに覚醒する瞬間は目が離せない。

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主演のシン・シアはこれまで長編映画の出演はなく、本作が初めての出演作だ。1408人の中から、オーディションで選ばれた。表情にはあどけなさが残る一方で、一度覚醒したら手が付けられない危険さを併せ持つキャラクターを好演している。シン・シアは「少女はこの世から隔離されて生きてたので、感情表現を持たないんです。表情の変化を大きくつけられないので、目で多くを物語るよう努力をしました」と語っている。

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本作はすでに世界124か国で配信が決定している人気作だ。パク・フンジョン監督は本作を「魔女ユニバース」の幕開けを告げる作品として位置付けており、続編でも壮大な物語が展開されるだろう。

『THE WITCH/魔女 ー増殖ー』

監督・脚本/パク・フンジョン
出演/シン・シア、パク・ウンビン、イ・ジョンソク、キム・ダミほか 2022年 韓国映画
138分 5/26(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
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