クールな抽象芸術…かと思いきや !? あまりにも“意外なモノ”で驚いた話

  • 写真・文:一史

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幾何学グラフィックとアブストラクトアート好きの人なら共感していただけるはず。
すごく心惹かれませんか?この絵画に。
色をモノトーンに絞り込み、キャンバスに塗った画材にパレットナイフで傷をつけていったと思われる作風。
その表面に木炭やチョークを擦りつけていったのでしょうか。
地道な作業を繰り返す連続性や、アクション・ペインティングのような抽象性。
いつ眺めてもすっと入り込めて、心の邪魔にもならない存在。
部屋やオフィスに飾りたくなる作品です。

……。

ん?作品??

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実はこれは、自然発生的に生まれた壁の傷、そこに付着した汚れと変色なのです!

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壁の表面の樹脂が劣化して縮み、不思議な法則性のある凹凸図案をつくり出しました。
曲線がなく、ほぼ細かい直線だけなのがなんとも奇妙。

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以下は、上写真右上の部分アップ。

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夕方の斜めからの強い陽射しが壁の傷に陰影を生み出し、きらめきと黒線を際立たせていました。
写真はさらに調整してくっきりさせていますが、目で見た印象もこのようなもの。

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中央部だけが白っぽいバンド状に横に伸び、作家の創作意図を感じさせるほどの仕上がり。

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それではここでネタばらし。
どんな壁かといいますと、

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なんと駅のホーム。
この前に立ったとき「なんだこりゃ!」と思いましたよ。
きちんと管理してないからこその偶然の産物。
壁を外して持ち帰りたくなりました。
汚れが落ちないように表面を樹脂コーティングして保管すればいいでしょう w

なお、記事トップの黒帯写真は、

IMG_1635.jpg

壁を照らす影の部分をスマホで切り取り撮影したもの。
じっさいのところ、そこらにあるアスファルト道路だってコンクリートブロック壁だって、クローズアップで撮ればなんでも絵になるものです。
ただこれほど法則性のある直線図案にはあまり出会えないかと。
その後にひび割れが気になり、いろいろチェックしてたら、


_DSC6062.jpg
スニーカーを撮影したときのイームズチェアの座面もほぼ同じひび割れなことに気づきました。
1950年代くらいの樹脂仕上げの欠陥なのでしょう。
この駅の壁はもっと新しい時代かと思われますが。
鉄道会社の怠惰な駅管理(?)のおかげで、日常生活で一瞬のワクワク感に出会うことができました。


All Photos@KAZUSHI

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【画像】クールな抽象芸術…かと思いきや !?

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高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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