港区に本社を置くベンチャーのA.L.I. Technologiesが注目を集めている。もともとドローンの製造を手がけていた同社は、スターウォーズに登場する未来の移動手段にヒントを得て、空飛ぶバイクの「XTURISMO」を実用化した。昨年には最初の1台が売れたほか、今年2月には米法人のNASDAQ上場が報じられるなど、事業を拡大している。いつの日か公道での使用が許可され普及が進み、渋滞の解消にもつながる日が来るかもしれない。
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人を乗せてふわり浮上 さながら巨大なドローン
XTURISMOは未来型の浮上式バイクだ。2枚の大型ファンと4枚の小型ファンを地面に向けて吹きつけ、ドローンのように浮上する。製品のInstagramページでは、実際に飛行するシーンを動画で確認可能だ。ライダーを乗せた機体が、ドローンのような風切り音とともにふわりと浮上する。続いて空中直進や方向転換をするが、この際もかなり安定した飛行ができているようだ。
動力源はガソリンエンジンとバッテリーを併用し、最大約40分間の飛行が可能となっている。最高速度は時速80〜100キロに達する。自重は300キロとなっており、これに加えて最大100キロまでの人物が搭乗できる。
製品ページは「ラグジュアリーな空中クルーザー」であり、「交通の概念を広げ、これまでにない世界を体験する」としている。自律飛行も可能だという。現在はリミテッド・エディションとして、レッド、ブルー、ブラックの3つのカラーリングで販売されている。
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昨年、最初の1台が販売 新庄も乗った
Japan's Tsuyoshi "Big Boss" Shinjo just entered the game on a hover craft for his managerial debut with the Nippon-Ham Fighters pic.twitter.com/3xCWFb2dZR
— Farm To Fame (@FarmToFame_) March 29, 2022
日本では公道で使用することができないが、昨年12月には世界で最初の1台が日本で売れた。公式サイトによると、価格はドル表記で55万5000ドル(約7300万円)となっている。
A.L.I.社のプレスリリースによると、買い手は美容クリニック大手のSBCメディカルグループの相川佳之代表だった。
相川氏は、「これからは車ではなく空を飛ぶ時代が来るのではないか」との期待を表明し、公道でまだ使用できないことから「まずは私有地で、将来的には湘南の海でも飛んでみたいと思います」と意気込みを語っている。
これ以前にも昨年10月には、日ハムの新庄監督がプロトタイプに乗り込んだ。試合開始前にXTURISMOに乗り、約3.5メートルの高さまで浮上しドームを飛び回っている。
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NASDAQに上場 「かなりクールな外観」だが……
製造元のA.L.I.社は昨年9月、米国法人のAERWINSがNASDAQに上場する計画だと発表している。米テックメディアのギズモードによると、今年2月6日に上場を果たし、同日から取引が開始された模様だ。
同記事はXTURISMOについて、「かなりクールな外観」だと述べている。しかし実用性については、飛行時間の40分は短すぎ、価格も高価だと厳しい判定だ。「(Amazon CEOの)ジェフ・ベゾスのような人たちのおもちゃになる」と記事は購入層を予想する。
バイク関連ニュースを報じるライド・アパートによると上場後、株価は56%減の厳しい局面を迎えたようだ。記事は価格と飛行時間に課題があり、投資家から疑問の目が向けられていると報じる。
夢のある「空飛ぶバイク」が普及するか、正念場を迎えているようだ。
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スターウォーズの「スピーダー」にヒント
A.L.I. Technologiesは、元メリルリンチのトレーダーである小松周平氏により2016年に設立された。ニューヨーク・ポスト紙は、当初同社はドローンを製造していたと報じている。
その後、映画『スター・ウォーズ』で主人公のルーク・スカイウォーカーや銀河帝国軍の兵士たちが乗る「スピーダー」に着想を得て、浮上式バイクの開発に乗り出したという。
同社は使用目的として、ショーや娯楽目的のほか、救助活動や高所のインフラ点検など実用的な用途も想定している模様だ。
量産化で価格を抑えることができれば、趣味の飛行だけでなく、災害時の心強い救助手段として活用されるようになるかもしれない。
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【動画・画像】『スターウォーズ』に着想、東京発の“空飛ぶバイク”が話題に 米法人は2月にNASDAQ上場
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昨年、最初の1台が販売 新庄も乗った
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日本発の“空飛ぶバイク”が米で初披露 動画の再生回数が200万回を超える
文:黄文
9月14日から開催中の米デトロイトでのモーターショーで、日本のA.L.I. Technologies社が開発した空飛ぶバイク「エックスツーリズモ(XTURISMO)」が登場し、話題を呼んでいる。
エックスツーリズモは日本では2021年10月26日に予約受付が開始されたが、アメリカで披露されるのは初。また、アメリカ国内で2023年に発売予定であることも発表された。想定販売価格は77万7千米ドル(現在のレートで約1億1千万円)だという。
エックスツーリズモの最長飛行時間は40分間で、最大速度は時速約100㎞。South China Morning PostによるYouTube動画には「ここまで技術が進歩しているとは」といった驚きや、「これで通学できたら最高!」などたくさんのコメントが寄せられている。9月17日に公開後、動画の再生回数はすでに200万回を超えており、高い関心が窺える。
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日本国内では2022年3月、日本ハムファイターズの新庄監督が本拠地開幕戦にエックスツーリズモで登場し話題に。
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世界各国で続々登場する、空飛ぶ乗り物
イギリス
空飛ぶ乗り物はエックスツーリズモ以外にもさまざまな国で登場している。ロンドンで2019年に設立されたBellwether Industries社は、スーパーカーの見た目をした空飛ぶ車「Antelope」を開発中だ
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中国
中国の電気自動車メーカーXPENGの子会社であるXPENG AEROHTは、「The Voyager X2」を開発中。CarNewsChina.comによると、最大速度は時速130㎞、35分間の飛行が可能で、同社は2024年までに商用生産を開始する予定だという。
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スウェーデン
スウェーデン企業Jetsonは超軽量の「Jetson One」を発売中だ。最大速度は時速102㎞で、最大飛行時間は20分間だという。同社ホームページによると、既に2023年までの製造分は完売しているという。
YouTubeでは同社創業者の一人トマス・パタン氏が「Jetson One」を操縦士して仕事に向かう様子が公開されている。
空飛ぶ乗り物が私たちの日常に欠かせない移動手段になる日は、そう遠くないかもしれない。
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【動画・画像】日本発の“空飛ぶバイク”がアメリカデビュー 各国で続々登場するエアモビリティ
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日本国内では2022年3月、日本ハムファイターズの新庄監督が本拠地開幕戦にエックスツーリズモで登場し話題に。
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世界各国で続々登場する、空飛ぶ乗り物
イギリス
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中国
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スウェーデン
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