橋本環奈「父と日本酒を酌み交わして。最高でした」 親孝行は地元・九州の温泉旅行で

  • 写真:小野広幸
  • 文:小久保敦郎(サグレス)
  • スタイリング:鈴江英夫(エ)
  • ヘア&メイク:森本淳子(GON.)

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現在発売中のPen最新号「湯道へ、ようこそ」では、生田斗真をはじめとした映画『湯道』出演者のインタビューを多数掲載している。その中から、ヒロイン秋山いづみ役・橋本環奈の記事を抜粋して公開する。

放送作家の小山薫堂が提唱する「湯道」をご存じだろうか? 湯を尊び、湯を楽しみ、日本人が愛するお風呂について、その精神や様式を追求するという新たな“道”だ。この「湯道」が、生田斗真主演で映画になった。2月23日から全国で公開される。

1月27日(金)発売のPen最新号では、生田斗真をはじめとした出演者のインタビューや、作中で登場する聖地の数々を紹介しながら、本作の魅力に迫る。さらに、時代を超えて愛される名湯や、こだわりの詰まった湯道具も掲載。湯と「湯道」について大特集! 「湯への感謝」と「小さな幸せ」に、ぜひ浸ってほしい。

Pen最新号「湯道へ、ようこそ」
2023年3月号 ¥900(税込)
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橋本環奈/秋山いづみ 役
想い出の湯 ▶ 両親と行く九州の温泉
1999年、福岡県生まれ。初主演を務めた『セーラー服と機関銃 -卒業-』で第40回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。おもな出演作に『銀魂』シリーズ、『キングダム』シリーズ、『ブラックナイトパレード』など多数。

「私、お風呂が大好きなんです。だからお風呂がテーマとなる今作品の出演が決まった時、純粋にうれしい! と思いました」

開口一番、大きな瞳をキラキラとさせながら、オファー時のことを話してくれた橋本環奈さん。湯道という耳慣れない言葉にも、あまり抵抗はなかったという。

「思えば茶道も華道も日常生活のありふれたものから始まっている。ならば、湯道があってもおかしくないかも。そう考えると、その言葉がすっと自分のなかに入ってきて。撮影が始まる日を、とても楽しみにしていました」

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橋本さんが演じる秋山いづみは、銭湯「まるきん温泉」の看板娘。いつも明るく働き者で、常連客に愛されている。銭湯は時代に取り残されたかのような、レトロなつくり。営業中は番台が、秋山いづみの定位置だ。

「昔ながらの番台って、座ると銭湯全体が見えるんです。女湯も男湯も。どこを見るのが正しいのかわからず、最初戸惑いました。真正面は男女を分ける仕切り壁になっている。あ、ここだ! と。壁に目線を合わせると、どっちも見ているようで、どこも見ていない(笑)。最近は銭湯でもカウンターの受付だったりするので、伝統に触れるいい機会になりました」

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秋山いづみ役で銭湯「まるきん温泉」の番台に座る橋本さん。「本物の銭湯にしか見えない壮大なセットでした。地方で仕事があり、いいお風呂があればたいてい入りにいくのですけれど、このセットがある京都での撮影中も銭湯に行きました」

銭湯「まるきん温泉」には、一日の汗を流しに馴染みの客が次々と訪れる。

「地域の人が銭湯に集まり、そこで自然に交流が生まれる。自分はあまり経験してこなかった世界なので、日本には本当に素敵な文化があると思いました。私より下の世代にも知ってほしいですね」

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お湯に浸かるという行為は、思いのほか体力を使う。多忙を極めているときは入浴をためらうことがあるという。

「それでも入れば気分がすっきりするし、心身がリセットされる感覚がある。入ってよかったと思う瞬間です。また、オンとオフの切り替えが難しい仕事なので、アドレナリンが出ていて寝付きが悪いことも。そんな時もお風呂で身体を温めると、私はいい眠りにつけたりする。お湯に浸かる大切さを感じることは多いですね」

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兄弟喧嘩の仲裁に入ろうとする一幕。「この時は私も水しぶきでびしょびしょに濡れて。喧嘩なのだけれど、ドタバタでコメディーみたいに面白い。大好きなシーンのひとつです」

たまにまとまった休みがとれれば、福岡の両親と温泉旅行へ行くことも。

「九州はいい温泉がたくさんあるんです。だからいろいろな場所に泊まりに行きます。この間はイカの刺身がおいしくて、父と日本酒を酌み交わして。最高でした」

十代で親元を離れて上京し、目覚ましい活躍を続ける橋本さん。

「お互い頻繁に会えるわけでもなく、両親としては心配な部分があるかと思います。温泉旅行は親孝行になるし、自分でも本当に楽しい。もしかしたら湯は幸せにつながるから、お風呂が好きなのかもしれません」 

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「湯道へ、ようこそ」

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