本を愛し、ラグビーと家族を愛する男の「ルノー キャプチャー E-TECH FULL HYBRID」

  • 写真:小野祐次 
  • 文:大島 泉

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真冬のセーヌ左岸は、モノクロームの景色。静けさの中、躍動的なフォルムのキャプチャーだけが活き活きと輝く。

コロナ禍に誕生した、新しいタイプの書店

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「グロ・カラン」書店主、ゲリック・フィシェ。ゆったりとしたインテリアに日々変わっていくディスプレイ。ここには本に対する彼の愛が込められている。

コロナ禍の2021年、凱旋門とオペラ座の間のパリ8区に一軒の書店がオープンした。広々としたアパルトマンのサロンのような店内は明るく居心地のいい空間。ゆったり座ってページをめくることができるソファがあり、ただ本を買うだけでなくサイン会や誕生パーティや文学サロンの貸切イベントも開ける新しいタイプの「グロ・カラン書店」だ。

その店主が、生粋のパリジャン、ゲリック・フィシェだ。文学と哲学を愛す彼は、ラグビーチームのキャプテンでもあり、2児の父でもある。パリを舞台にオンとオフをフルに謳歌するフィシェの生活を都会派SUVの「ルノー キャプチャー E-TECH FULL HYBRID」がアシストする。

1.斬新な書店が、パリの新しい社交場になる

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書店「グロ・カラン」のウィンドーには、キャプチャーの精悍なシルエットが映る。

グロ・カラン書店。店名を訳すと「ビッグ・ハグ書店」「しっかり抱擁書店」となるのだろうか。フランス語でもインパクトのある店名である。ソルボンヌ大学で文学と哲学を学んだ後、ビジネススクールで起業コースに通ったゲリック・フィシェは文学ブロガーとして活躍した後に一念発起してリアルな書店を開いた。そのときに自然と思い付いた店名が「グロ・カラン」だった。フィシェの敬愛する20世紀のフランス作家、ロマン・ガリーの小説名にちなんでいる。店に入ってきた人がしっかりとハグされたような温かい気持ちで本を楽しめる、そんな店をフィシェはつくりたかったのだ。

フランスにおいて書店は、特別な地位にある。コロナ時代の厳しいロックダウン時に営業が許されたのは、食料品店、スーパー、そして書店の3つだった。食品が身体の糧ならば、書籍は心の糧。「読書なくしては人は生きていけない」と市民の声があがり、フランス政府がロックダウンを決めたとき、書店だけは営業を許された。

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定期的に開かれる新刊書の作家サイン会。この日は、若手政治評論家アントワーヌ・カルゴエによるポピュリスムの台頭に関する本の刊行記念だった。Librairie Gros Calin

フィシェの店は、ただ本を並べ、売るだけではない。居心地のいい空間は、新刊書のサイン会から、誕生日パーティ、出版社のイベント、近隣のIT企業のイベントに貸し切られる。その度にテーマに合った書籍が並べられ、作家や評論家、そしてフィシェ自身が登場したり、ケータリングサービスの食事やミュージシャンによる音楽が加わり書店が豊かな空間に変わっていく。ここはパリの街が待っていた現代の文学サロン的な空間なのだ。

普段は自転車通勤というフィシェだが、時々クルマも使う。それは書店で開かれるイベントに椅子や軽食プレートなどを運ぶ必要がある場合だ。キャプチャーに乗ってみたフィシェは、ふたつのことに驚いた。

まずトランクがたっぷりゆとりのあるサイズで後部座席をスライドさせたり、倒したりすれば椅子でもケータリングのトレイでもしっかり運べる空間をもつこと。最大440リットルという容量が安心につながる。

そして書店は商店街として賑わっている通りにあるから、駐車スペースを見つけるのは至難の業。一見とても入れそうに思えない狭いスペースでも、俯瞰するカメラのアシスト機能によって魔法のようにするりと入れてしまう。全長4230ミリと思いのほか短い車体サイズのおかげでもあるのだろう。パリの過酷な駐車事情でも、これなら無敵だ。

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2.社会人になっても続ける、ラグビーという趣味

_MG_2762.jpg週に一度、仕事の後に、思い切り走り回り汗を流す。ゲリック・フィシェの心身のバランスを保つのに欠かせないのが、ラグビーの練習だ。

 

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職業も年齢もさまざまな、ロセアン・ラグビー・クラブのメンバー。週末の試合や国外の遠征もともにするチームメンバーは人生最高の友たちだ。L’Océan Rugby Club  

 

クルマで書店に出勤する日は、他にも週一度ある。毎週水曜日の夜は書店が終わるとパリを横断して、ラグビーの練習に向かうのだ。

ラグビー好きの父親に連れられて、13歳の時にロンドンのウェンブリースタジアムにシックス・ネイションズの試合を見に行ってから夢中になり、17歳でクラブに入ったフィシェは大学時代もラグビーを続け、機敏さを活かしてフッカーのポジションについた。設立25年になる社会人クラブ「ロセアン・ラグビー・クラブ」に所属し、いまやクラブの会長も務めている。

フィシェにとって毎週水曜の夜は、重要な時間だ。仕事が終わってパリ中から集まってくるメンバーは30人を超える。スタジアムの近くに駐車し、寒かろうが雪や雨が降ろうが、屋外のスタジアムで2時間の練習に没頭する。押し合うような激しいスクラムは組まないスタイルだそうだが、練習後は、心身ともに完璧に発散できているそうだ。そして、その後は、スタジアム近くのレストランでチーム揃ってのディナー。真夜中過ぎに解散するのが毎週の習慣だ。

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練習のある日には必ず積まれる、ユニフォームとボール。フランスラグビー連盟のオフィシャルパートナーでもあるルノーは、ラガーマンには親しみのあるブランドだ。

書店から練習場のスタジアムへ向かう夕方は渋滞がひどい。そんな中で、キャプチャーのE-TECH FULL HYBRIDの優秀さにフィシェは驚いた。メーターを見ない限り、いつエンジンからモーターへ移行したかが感じられないほどスムーズ。そして、ガソリンがほとんど減っていない。ガソリン代の高騰する時代において、ハイブリッド車へのありがたみは増すばかりだ。

チームの仲間と食事を終え自宅に戻る深夜は、交通もスムーズになり夜景を楽しみながらのドライブを楽しめる。路面に吸い付くような走りとキャプチャーのパワフルさを堪能できる束の間だ。スピードを出してもエンジン音は静かだから、ラジオからの音がクリアに響き渡る。「街がいつもと違ってスペクタクルに感じられるから、クルマの音響はとても大事」とフィシェはキャプチャーに感嘆した。

 

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3.行きつけのビストロ・ポール・シェーヌ

ゲリック・フィシェが生まれ育ったのは、パリの高級住宅街として知られる16区トロカデロ広場のすぐ近くだ。「大学時代を過ごした文教地区カルティエ・ラタンのほうが親しみを感じる」というフィシェだが、現在は、パートナーと幼い子どもふたりと一緒に古巣の16区で暮らしている。そこには、彼が幼い頃から知り尽くしたいくつかのアドレスがある。「ビストロ・ポール・シェーヌ」もそのひとつだ。

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オーナー、セバスチャン・デュフールとフィシェ。店の2階には、貸切にできる静かな部屋があり、ここでフィシェ自身の洗礼式の食事会も行われた。

往年のフランス映画に出てきそうな、赤いひさしのファサードと通りに張り出した狭いテラス、磨き込まれた亜鉛製のカウンターと赤白のギンガムチェックのテーブルクロス……。1959年の創業以来、時が止まったような昔ながらのビストロは、俳優のジャン・ギャバンもよく訪れた。「いつも鯖のワイン煮を頼んでいた」などの逸話が残り、決して気取ることのない店ながら、きちんとていねいな仕事をするビストロで界隈に暮らす人々に愛され続けている。

自身の洗礼日の食事会がここで行われて以来、フィシェは家族ぐるみで通っている。「ここのフライドポテトは知っている限りでいちばんおいしい」とフィシェは太鼓判を押す。外はカリッと中はほくほくと揚げられた熱々のポテトは、どのテーブルでもオーダーされている。肉の旨味が詰まったパテや、殻いっぱいに太ったエスカルゴ、オレンジの香りが立ち上るクレープ・シュゼットなどフレンチの王道がこの店の人気。現オーナーのセバスチャン・デュフールは「16区レストランオーナー若返りの立役者」として知られる。料理の基本、店の魅力は変えずに大事に守り続け、間違いがないから親子代々地元の常連客が訪れるのだ。

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3歳の長男マルソーと一緒に。ルノー キャプチャーのモダンさはレトロなファサードと対照的。どこでもエレガントに衆目を集めるキャプチャーの姿。Bistro Paul Chêne

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文武両道、オンとオフに欠かせない暮らしの足

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書店を訪れる客にフィシェが勧めることが多い、読みやすいペーパーバック4選。左から:ニーチェ哲学の入門本、ルネサンス前のイタリアにおける奇書にまつわる歴史物語、語源学の入門書、店名となったロマン・ガリーの小説『グロ・カラン』。

「クルマというのは文明の象徴。人類が歩んできた過程でつくり上げた大切な道具です」とフィシェ。「私は文明と科学を信じています。だから単純にクルマ反対、という風潮には同意できません。科学や技術が進化するからこそ、エネルギー問題を解決しながら、クルマの利便性を進化させるべきです」という。「私にとって週に一度ラグビーに行くため、そして週末に家族と一緒に田舎に出かけるために、クルマはとても重要です。パートナーの両親はフランスの田舎の村に住んでいるので、パンを買いに行くにもクルマが必要です。クルマは、人と人を結び、人とモノを結び、文明や文化を発展させる、とても便利なツールです。エネルギー問題、環境問題が日常的に語られる現代において、罪悪感をもたずにクルマに乗るための最短の解決法が、有能なハイブリッド車だということを、今回キャプチャーに乗って切実に感じました」と結んだ。

カーボンフットプリントが気になるパリジャンにとって、ガソリンを効率よく使えることが実感できたのだ。しかも、小ぶりとはいえSUVならではの高い視点からの景色は心地よく、後部座席に座らせた幼い息子も、車外の景色をゆったり見渡して、ご機嫌だ。乗り心地は快適で、道路に吸い付くような滑らかな走りも安定している。さらに、躍動的でダイナミックな姿は目を惹く美しさだ。フィシェにとって、キャプチャーは、理想のクルマだった。

「迷うのは、色ですね。パリの街並みに映えるスタイリッシュな白もいいけれど、せっかくの美しいフォルムがより強調される、鮮やかな色にも惹かれる」。どうやら、フィシェが自分のキャプチャーでラグビーの練習や子連れの小旅行に向かう日は近そうだ。

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パリでもハイブリッド車は急速に普及している。ルノーが培ってきたノウハウを凝縮したE-TECH FULL HYBRIDは乗り心地にも燃費にも貢献している。

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やわらかく流れるようなサイドからバックへのデザインは、SUVとしては曲線的で、優美なフレンチエレガンスを思わせる。

ルノー キャプチャー E-TECH FULL HYBRID
Renault Capture E-TECH FULL HYBRID

サイズ(全長×全幅×全高):4230×1795×1590㎜
総排気量:1.597L
トランスミッション:電子制御ドッグクラッチ マルチモードAT
燃費消費率:22.8km/ℓ(WLTCモード)※1
メーカー希望小売価格:¥3,890,000(税込)〜
問い合わせ先/ルノー・コール
TEL:0120-676-365
https://www.renault.jp

※1 WLTCモード:市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード。