W杯出場を逃したイタリア、国民はどのように今大会を楽しんだ?

  • 文:Wakapedia

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史上最も劇的な形で幕を下ろしたワールドカップ・カタール大会。数々の強豪国が激戦を演じたが、かのチームが今回出場していなかったことを忘れていた人も多いのではないだろうか。

それは過去4度も優勝経験のあるサッカー大国イタリアだ。2021年の予選で北マケドニアに敗れ、過去最低の2大会連続予選敗退。2021年開催のUEFA欧州選手権優勝からの大転落だった。サッカーとマンマのご飯がエネルギー源であるイタリア人にとって、受け入れがたい結果だったに違いない。イタリア代表不在の屈辱的なワールドカップなどイタリア人は観戦しないと思われたが、イタリアのサッカーライバルとも言えるドイツ(優勝歴はイタリアと同様の4回)が、日本に敗れたことで、イタリア人も大盛り上がり! ミラノの日系レストランでは、 日本人に混ざり、 「必勝」と書かれた日の丸ハチマキを巻いて スペイン戦やクロアチア戦を観戦するイタリア人まで出現していた。

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SNSでは、ドイツ敗退の歴史的な瞬間をイジる画像が瞬く間に拡散した。中でも、ドイツを破った日本代表選手達は、世界中のサッカー少年のバイブルであり、ヒーロー的な存在の『キャプテン翼』のチームに見える!という投稿がバズった。

ドイツやアルゼンチン(優勝が確定する前の話)を小馬鹿にしつつも、日本やサウジアラビアより、さらにFIFAランキング下位の北マケドニアに負けた自国を蔑む自虐も数多く投稿された。そして決勝でアルゼンチンがフランスに勝利した際、矛先はフランスへ。それもそのはず、イタリア人はフランス人を 「傲慢でスカしている奴ら」=「クリシェ」(フランス語: cliché、日本語でステレオタイプ・固定概念を意味する)と普段から小馬鹿にしているのだ。(一方、フランス人はイタリア人なんて全く眼中にない。彼らからしてみたら、パスタとピザとナンパだけが取り柄の国なのだ。 )

こんな風にして、自国の予選敗退を棚に上げ、他のサッカー強豪国の失態を冗談の素材として楽しむイタリア人。でも、本気で馬鹿にしているのではなく、イタリア人なりのコミュニケーションであり、愛情表現の一つ(?)なのかもしれない。どんな時でも、サッカーへの情熱とユーモアは忘れず、お調子者なイタリア人はどこか憎めない国民性なのだ。

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