6年ぶりに第二の故郷へ。シアトルのクラフトビール事情

  • 写真・文:岩田リョウコ

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文筆を始めて約10年。最近は前職について聞かれることもなくなりましたが、シアトルに長く住んでいたのも、コーヒーが大好きになってアメリカで本を出すことになったのも、すべては前職でシアトルに引っ越したのがきっかけでした。このコラムの下の方のプロフィールに「2009年から外務省専門調査員として在シアトル総領事館勤務」と書いてある、それです。


外務省には「専門調査員」という職種があって、例えば「核の専門家」「アフリカ経済の専門家」「国際人権の専門家」など、すごくピンポイントな分野の人材は、国家公務員ではなく外部の専門家を募集をしているんです。


実はわたし、文章を書く仕事をする前まで、ずっと教育の仕事をしていました。大学院でアメリカにおける日本語教育を勉強して、そのままアメリカの大学で教えていました。


それがなんで外務省に?ですよね。当時、アメリカの犯罪系ドラマにどハマりしていて、「FBI、アメリカ国務省かっこいい〜!」といろいろ調べていた時に、ふと日本の国務省といえば外務省かな、なんて外務省のHPを見ていたら「アメリカにおける日本研究および日本語教育の専門家」を募集しているのをたまたま見つけまして。試験・面接を受けて、晴れて合格。赴任先がシアトル総領事館だった、というわけでシアトルに根を下ろしたわけです。


日本語教育が盛んなシアトルですが、まだまだ中国語やスペイン語には負けています。大学での日本語専攻ができるように政府や大学に働きかけたり、小中高大の日本語教師が学校を超えて連携をして、スムーズに学生が上へ上がっていけるようにシステムを作ったり、アメリカから日本の公立の学校へ先生を送るJETプログラムの選考などもやっていました。日本文化、日本語と名のつく活動はすべてでした。


任期は2年で、その後は日本に帰らなくてはいけなかったんですが、シアトルがすごく好きになってしまって、仕事を辞めてまたシアトルにすぐ戻りました。


シアトル生活ですっかりコーヒー好きになっていたこともあり、コーヒーのサイトを始めて、コーヒーのトリビアをイラストで紹介していたら、それがウケて書籍化されて、という流れで、いつのまにか書くことが仕事になって今に至ります。


シアトルには2009年から2017年まで住んでいました。アメリカではコロラド、サンフランシスコ、シカゴなどに住んでいましたが、シアトルが最長だったのと、すごく自分に合っていたので第二の故郷だと思っています。でも第二の故郷だと思っているくせに、日本に帰国してからはサウナにハマったこともあってフィンランドばかり行ってて、さらにはコロナ禍でなんと6年も行ってませんでした。


6年ぶりのシアトルは、マリナーズ球場の名前が変わっていたくらいで、特になにも変わっていなくて、すごくホッとしました。むしろ変わったのはわたしのほうです。日本に帰ってからクラフトビールが好きになりました。シアトルにはたくさんクラフトビールのブルワリーがあるのに、住んでいた頃はまったくクラフトビールに興味なしでした。なので、今回一晩「クラフトビールの夜」として、ブルワリーをいくつか周りました。ちなみにすべて犬を連れて一緒に入れるブルワリーです。

Rueben's Brews

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IPAからバーレーワインまで幅広いスタイルをつくっているブルワリーです。しかもどれもおいしいです。優秀なオールラウンダーって感じがします。2020年だけでも180種類リリースしたそうです。

Stoup Brewing

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ビール好きの科学者たちがつくったブルワリー。ビールづくりって料理というより、科学実験みたいだってずっと思ってたんですが、やっぱり科学 x クラフトビール、合ってますね。グラスも科学のビーカーみたいです。


Urban Family Brewing Co.

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サワーが得意なブルワリー。マンゴー、パッションフルーツ、ピンクグアヴァなどなどおいしいフルーツベースのサワーエールがたくさんあります。わたしはサワーエールが一番好きなので全部試したかったんですが、サワーといえども6%、7%はあるのでおさえながら飲みました。


Chuck's Hop Shop

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ここは角打ちボトルショップ。「Land of a thousand beers」と謳っているだけあって、ビールの数が半端ない。本当に1000本はあると思います。しかも角打ちだというのに、生ビールの数は脅威の50タップ。地元の人が愛してやまないお店です。

一晩限りのクラフトビール巡りだったので、次回は場所を広げてもう少し色々行ってみたいと思います。次シアトルに行くのは6年後なんてことのないように、2023年、もう一度行きたいです!

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岩田リョウコ

文筆家、イラストレーター

コロラド大学大学院東アジア言語文明学科卒。2009年から外務省専門調査員として在シアトル総領事館勤務。在米中に出版した『COFFEE GIVES ME SUPERPOWERS』がベストセラーとなり世界5ヵ国で翻訳出版されている。サウナ愛好家でもあり、フィンランド政府観光局サウナアンバサダーに任命されている。著書に『週末フィンランド』、『エンジョイ!クラフトビール』、『コーヒーがないと生きていけない!』、『HAVE A GOOD SAUNA!』がある。
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岩田リョウコ

文筆家、イラストレーター

コロラド大学大学院東アジア言語文明学科卒。2009年から外務省専門調査員として在シアトル総領事館勤務。在米中に出版した『COFFEE GIVES ME SUPERPOWERS』がベストセラーとなり世界5ヵ国で翻訳出版されている。サウナ愛好家でもあり、フィンランド政府観光局サウナアンバサダーに任命されている。著書に『週末フィンランド』、『エンジョイ!クラフトビール』、『コーヒーがないと生きていけない!』、『HAVE A GOOD SAUNA!』がある。
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