「飛行機で搭乗客を迎えるCA(客室乗務員)は若い女性が多い」。そんな固定概念は、もう古いかもしれない。イギリスのある航空会社では、45歳以上のCAが4年前に比べて27%も増加、60歳以上のCAもいるという。子育て後のセカンドキャリアとしてCAになるという選択肢が当たり前になるのかもしれない。
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45歳以上の採用キャンペーン実施
イギリスを拠点とするLCCのイージージェットでは、ここ4年で45歳以上のCAが27%増加し、ここ1年間で60歳以上のCAが30%も増えた。その理由は、同社がミドル世代やシニア世代の人員も積極的に採用しているから。子どもが独立した親を指す「エンプティーネスターズ(Empty nesters)」や、第二の人生を探す人に向けて、CAの募集を行っている。
イージージェットが45歳以上のイギリス人2000人に行った調査で、78%の人が「子どもが独立した後、新しい仕事にチャレンジしたい」と答えており、58%が「新しいキャリアのスタートを楽しみに考えている」と答えたことがわかった。これを受けて、特にミドル層やシニア層の採用を行っているという。
CAの仕事の中心は接客だ。同社では「人生経験を積んできた人々は、すばらしい顧客サービスを行える」として、ミドル層・シニア層だからこそできる温かいサービスに注目しているようだ。
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きっかけは「旅に関する仕事がいい」「子どもと一緒に働きたい」
上述の調査で、第二の人生で人気の職業もわかった。トップだったのは、チャリティやボランティア、救急隊員。それに次いで、CAも第4位にランクインしている。これは、第二の人生で旅行を楽しみたいと考えている人が70%と多いことも影響しているようだ。そのため「旅行できるキャリアが望ましい」と63%が答えている。
さらに「子どもと一緒に働きたい」と考える層も多いようだ。「自分の子どもと同じ会社で働きたい」と答えた人は20%にのぼった。実際、イージージェットには母娘でCAとして活躍しているケースもあるという。イージースターのインスタグラムには、娘のダニエラのキャリアに触発されて、CAになった母カレンの親子の写真が求人募集の投稿に掲載されている。
また別の投稿には、シニアとみられる2人の男性CAの写真が「適したスキルを持っている人には、CAへの道が誰にでも開かれている」という文章とともに掲載されている。
「いろいろな場所に旅したい」「子どもと同じ仕事にチャレンジしたい」というアクティブな層には、CAという職業は最適なのかもしれない。日本を含む世界各地で、コロナ禍の影響によりサービス業を中心に人手不足が加速していることが指摘されている。そんななか、人員確保のためにキャリアを積んできたミドル層・シニア層に着目する動きが出てくるのは、決して不思議なことではないのかもしれない。
【出典】
https://www.dailymail.co.uk/travel/travel_news/article-11460875/easyJet-launches-recruitment-campaign-45s.html
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