スポーツカーを所有したなら、ラリー・イベントへ

  • 文:多田 潤
  • 写真:奥村純一

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山中湖から富士スピードウェイに抜けるワインディングを快走するジャガーEタイプ。

英国大使館から富士スピードウェイを目指す

気の合う仲間とツーリング・イベントに出かける…… スポーツカーを所有するなら、そんな趣味に浸るのも悪くありません。なかでもクラシックカーのラリーはそんなツーリングの最高峰。「ラ・フェスタ ミッレミリア」や「コッパ ディ 小海」など日本各地でさまざまなイベントが開催されています。今回はアストンマーティンジャパンの広報用DB11ヴォランテの助手席に乗って「THE GREAT BRITISH RALLY」に参加してきました。

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大使公邸で簡単な朝食をすませ、英国大使館より富士スピードウェイを目指します。

「THE GREAT BRITISH RALLY」はオール英国車で統一したラリー。初開催は2014年で、10年ごとに開催を予定しているそうですが、英国大使館の建て替えやエリザベス女王の崩御などもあり、今年の11月中旬に2回目が開催されました。参加資格は英国製のクルマであること。クルマのジャンルは問われず、戦前のスポーツカーから、最新のレンジローバーまでさまざまなクルマが参加するラリーイベント、アストンマーティンをはじめ、ジャガーやベントレー、ロータスなど英国ブランドのクルマが集まりました。私が参加したのはアストンマーティンジャパンのチームから。今回出場するアストンマーティンはすべて女性ドライバーなので助手席での参加となりました。

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DB11ヴォランテでタイム計測競技(PC)に参加。ドライバーはCCCカーライフラボの青木知子さん。

ラリーDAY1は英国大使館からフジスピードウェイホテルを目指すもの。中央道を走り、山中湖を経由、スピードウェイの敷地でタイム計測競技を行い、ショートサーキットを走りホテルにチェックインする流れです。

天気もよくスポーツカーを走らせるには絶好のロケーション。ところどころの休憩場所では同じ趣味をもつ者同士、初対面でも話が弾みます。

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クラシックカーラリーの常連、小宮延雄さんと小宮芳子さんが乗るのは1955年式のアストンマーティンDB2/4MkⅠ。27秒で走らなければいけない区間をわずかコンマ02秒遅れで通過する見事な腕前。

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参加者は全員、富士スピードウェイホテル宿泊。ミュージアムの見学に加え、夜には本格的なパーティが開催されました。男性はブラック、女性はロングドレスというドレスコードでのパーティは非日常の世界。大好きなクルマと非日常空間に参加者は酔いしれたのです。そのパーティでもサプライズが。それは日本初公開となるアストンマーティンのスーパーモデル「ヴァルハラ」が公開されたのです。

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富士スピードウェイホテルの入り口に展示されたアストンマーティン・ヴァルハラ。日本初公開モデルの展示というサプライズ。

DAY2は富士スピードウェイホテルを出発し、箱根の峠、大磯を経由して最終ゴールのパシフィコ横浜へ。東京〜ロンドンの航空券が参加者に当たるなど盛況のうちに幕を閉じました。自動車愛好家のコミュティの素晴らしさを感じるラリーイベントでした。

多田 潤

『Pen』所属のエディター、クルマ担当

1970年、東京都生まれ。日本大学卒業後、出版社へ。モノ系雑誌に関わり、『Pen』の編集者に。20年ほど前からイタリアの小さなスポーツカーに目覚め、アルファロメオやランチア、アバルトの60年代モデルを所有し、自分でメンテナンスまで手がける。2019年、CCCカーライフラボよりクラシックカー専門誌『Vマガジン』の創刊に携わった。

多田 潤

『Pen』所属のエディター、クルマ担当

1970年、東京都生まれ。日本大学卒業後、出版社へ。モノ系雑誌に関わり、『Pen』の編集者に。20年ほど前からイタリアの小さなスポーツカーに目覚め、アルファロメオやランチア、アバルトの60年代モデルを所有し、自分でメンテナンスまで手がける。2019年、CCCカーライフラボよりクラシックカー専門誌『Vマガジン』の創刊に携わった。