「世界一売れた車」トヨタカローラが、メタバースの世界を駆ける!【動画】

  • 文:泊貴洋

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「トヨタ YouTubeショールーム」より

メタバース空間の未来都市。軽快なラップミュージックに乗せて、トヨタ自動車の「カローラ」が5台並んで走る。アバターで賑わう街やホログラムの看板が並ぶ道路を走り、最後はビルの谷間の光に向かって走っていく……。10月3日から放送された、カローラシリーズの「メタバース」篇だ。

カローラは1966年に販売開始され、2005年には世界累計販売台数が3000万台を突破。「世界一売れた車」としてギネス記録に認定された。現在は「カローラ」「カローラ スポーツ」「GRカローラ」など5つのスタイルで販売されている。

今回は、これら5台と街並みのすべてをフルCGで表現。「人が、社会が、進化している。だから、カローラも進化し続ける」というナレーションとともに、進化するカローラのイメージを訴求した。

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監督は「Pokémon GO」「ほろよい」の柳沢翔氏

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メタバースの街にはアンドロイドや動物、スライム風のキャラクターなどさまざまなアバターが存在。「トヨタ YouTubeショールーム」より

企画したクリエイティブディレクターは、au「三太郎」、UQモバイル「三姉妹」などをヒットさせて電通から独立した篠原誠氏。トヨタのCMでは、菅田将暉と中条あやみが『風になりたい』などを歌う「カローラ スポーツ」や、香川照之の「トヨタイムズ」などを手掛けた。また、日清カップヌードル「HUNGRY DAYS」のワンピースシリーズを手掛けた秋田勇人氏(電通)や、シャウエッセンのウェブCM「シャウ、断髪。」などを話題化させた早坂尚樹氏(電通)が企画に名を連ねる。

監督は、柳沢翔氏。世界で放送された「Pokémon GO」の長尺CMや、コロナ禍に反響を呼んだポカリスエット「NEO合唱」篇、アニメと実写による「サントリー ほろよい」などを放ってきた人気ディレクターだ。今回は、NTTドコモ「星プロ」シリーズなどで培ったCG技術が生かされた形となる。

音楽は、歌い手と作り手を変えながら楽曲を発表している音楽プロジェクト「MAISONdes」による新曲『infinite feat. 空音, meiyo』。ラッパーの空音と、TikTokで人気となったmeiyoを迎えて制作している。

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最先端のメタバース空間を走らせた理由

近未来を舞台にした『ブレードランナー』や『レディ・プレイヤー1』といった映画をイメージさせるこのCM。放送後のSNSの声を見ると、「カローラのCMがメタバースに!」「サイバーパンクな感じが好き」など、やはりその世界観に反応した人が多かった。

また「空音最高」「Meiyoさん採用するとか神すぎ」など音楽に熱狂したコメントも。とりわけ印象的なのは「『カローラはダサイ』と思っていたけど、いまは欲しいと思った」といったコメントだ。

誕生から50年以上が経った定番車だからこそ、「古い」「懐かしい」といったイメージを持たれがちだ。それを覆して、新しい世界を走るイメージを醸成したいというトヨタやCM制作者たちの思いが感じられる。

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カローラシリーズ「メタバース」篇(30秒)