太陽の光を受けてきらめく水面と、長方形から円形などのさまざまなシェイプ。そんな世界各国の邸宅にあるプールを主役にした写真集を紹介しよう。過ぎ去った盛夏に思いを馳せ、また1年後にやってくる夏の日に期待を込めた1冊になりそうだ。
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上空写真の新分野を切り開く、注目の若手写真家
「Pools from Above」と名付けられたこの写真集は、オーストラリア・シドニー生まれの写真家、ブラッド・ウォールズが手掛けたものだ。名前の通り、上空10～20メートルからドローンで各地の家にあるプールを撮影。オーストラリア、東南アジア、アメリカ、メキシコなどで撮影した89枚の写真を集めている。
ウォールズはこれまでに、踊るバレリーナや体操選手、高飛び込みの選手がプールに飛び込む瞬間の姿を上空から撮影するなど、空間を立体的に切り取った作品を発表。新しい空中写真の分野を切り開いたとし、アメリカ大手メディアが特集を組むなどして、注目を集めている1992年生まれの若手写真家だ。
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グーグルマップを手掛かりに候補をピックアップ
そんな彼が2020年に手掛けたのが、冒頭のプールの写真集である。ウォールズはプールを撮影した写真集「Splash: The Art of the Swimming Pool」を見て、世界各地を旅行した際、思い出を記録するためにプールを撮影するようになったという。そのうち、プールには静寂を表すものや、厳粛さを感じさせるものなど、個性があることに気づいていったそうだ。また、プールを見ると「休日の思い出がよみがえり、夏の日に食べた食事やそのときに嗅いだ匂いまでを思い起こさせるもの」と気づいた。そこでプールだけの写真を集めた作品をつくることになったそうだ。
彼が撮影したプールは、公共のプールだけでなく、個人宅にあるプールが多い。そこで、まずはグーグルマップの航空写真を頼りに、美しい形のプールを所有する邸宅が多く集まる地域をリストアップ。その家の所有者や建築家に連絡し、ドローンでの撮影許可を取り、実際の撮影に臨んでいったそうだ。
撮影した1000枚もの中から選ばれた89枚には、映画『チャーリーズ・エンジェル』、『ビッグ・リボウスキ』で撮影されたもの、著名建築家ジョン・ロートナーが設計した邸宅のプール、俳優のロバート・ダウニー・Jr.の邸宅のものも含まれている。
プールを真上からとらえると、そのシルエットや曲線が強調され、アート作品のように見えてくるから不思議だ。ドローンが身近な撮影ツールとして普及したからこそ生まれた、これらの写真。アート作品としてはもちろん、建築マニアやプール好きな人も、一度手にしてみてはいかがだろうか。
【出典】
https://www.bradscanvas.com/pools-from-above
https://www.instagram.com/bradscanvas/
https://www.capturemag.com.au/projects/pools-from-above-by-brad-walls
https://www.dailymail.co.uk/travel/travel_news/article-11310971/New-book-reveals-amazing-drone-shots-pools-including-Robert-Downey-Jrs-stunning-private-lagoon.html
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Brad WallsのInstagramより
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