「君たちは、ゴミじゃない」。新しい地図の三人が語りかける【動画】

  • 文:泊貴洋

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「ボトルは資源!(60秒)」篇より

香取慎吾は自宅のベランダで、稲垣吾郎は空港で、ペットボトルの飲料を飲み干す。カメラ目線になった稲垣が、「今日は、そのあとの話をします」と語り始めると、香取も「飲み終わった後のボトル、正しく捨てれば、何度でも何度でもよみがえる」と話し、ラベルを外す。2人が「君たちは、ゴミじゃない。資源だもんね」とボトルをリサイクルボックスに入れると、清掃員役で登場した草彅剛が、「助かるわ~」と回収する……。サントリーグループの企業CM「ボトルは資源!」篇(60秒)だ。

2021年に開始された「#素晴らしい過去になろう」シリーズの新作。第1弾では、パパになったジャイアンや横澤夏子らが親子で登場。「子どもたちに未来を用意するのは、やがて『過去』と呼ばれる、今の僕たちなんだ」と語りかけて感動を呼んだ。同年秋には、神木隆之介、芦田愛菜らを起用し、「今日は、飲み終えたあとをご覧いただいています」とラベルを外して水ですすぐ様子をCM化。今回は、この流れを汲んだ新作となる。

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「サントリー天然水」のチームが制作

まず秀逸なのは、「#素晴らしい過去になろう」というコピーだ。「水と生きる」を掲げるサントリーの「自然を守り、水を未来につなぐことは自分たちの責務である」という思いを込めている。もう1つ秀逸なのは、選曲。名曲「また逢う日まで」が、リサイクルしたボトルと再会する未来を明るく照らし出す。

クリエイティブディレクターは、サントリーコミュニケーションズの岡ゆかり氏と、今年電通から独立して(つづく)を設立した東畑幸多氏。コピーライターは、JR東海「そうだ 京都、行こう。」で知られる太田恵美氏だ。アートディレクターは佐野研二郎氏が務めており、宇多田ヒカルや石橋静河の「サントリー天然水」の制作チームが揃っている。

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新しい地図が「しっくり」のキャスティング

キャストは、サントリーと縁が深い3人。2018年に「新しい地図」を始めて間もなく、香取と稲垣を「オールフリー」、草彅を「伊右衛門」のCMに起用。その“忖度”を感じさせないキャスティングで注目を集めた。現在、稲垣は「ノンアルでワインの休日」、草彅は「GREEN DA・KA・RA」、香取は「サントリー天然水」と「金麦〈ザ・ラガー〉」に出演し、同社の顔的存在になっている。

YouTubeでの再生回数は、公開後25日で333万回を突破(60秒バージョン)。SNSには「こういうテーマは、彼らがやるととてもしっくり来る」「素晴らしい過去にしようなんて考えたことなかった。前向きになれるな〜」といった反響が。3人が『また逢う日まで』に合わせて踊る縦型動画や、渋谷に設置されたサイン入り「ペットボトルポスト」も話題になった。

今を生きる私たちは、未来の子どもたちにとって「過去」。その子どもたちが親になり、「過去」となって、また「未来」を生む。「人生のリサイクル」にまで思いを馳せてしまう、味わい深いシリーズだ。

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サントリーグループ #素晴らしい過去になろう「ボトルは資源!」篇(60秒)

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『ボトルは資源!(稲垣さん)』篇 30秒

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『ボトルは資源!(香取さん)』篇 30秒

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『みんなで #素晴らしい過去になろう』篇 43秒