【着る/知る】 Vol.134 デザインはモード、つくりは鯖江市。「ブラン」デザイナーのイチ推しサングラス

  • 写真・文:高橋一史

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男性のサングラスは迫力のあるハードなもの、または機能追求のスポーツ用、もしくは万年筆のように工芸的なオブジェ。こうしたアイウエアの通念を打ち破る評判のブランドがブラン(BLANC..)である。最新モードにもベーシックな服にも馴染む繊細で洒落た佇まい。各国のドーバーストリートマーケット、ユナイテッドアローズ系列、トゥモローランド系列、ミッドウエストらの有力なファッションショップがこぞって取り扱うハイセンスな品だ。しかも製造はアイウエアの聖地、福井県・鯖江市の工場によるもの。プロダクト品質も申し分ない。

女性層から人気に火がついたブランだが、現在のラインアップは男女で区別しないジェンダーレスタイプが主流。ここでは渡辺利幸デザイナーに、大人男性へのお薦めモデルを選んでもらった。ファッションのバイヤー経験がある渡辺さんらしい、手に入れる人の満足度に配慮したセレクトになっている。

日常使いに最適な調光レンズ

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透明から色濃く変化する調光レンズ採用のモデル。テンプルの左先端にある切り替えのアクセントが、ブランの全モデルに共通するアイコン。¥35,200(税込)

日光などの紫外線で色が濃くなる調光レンズは、室内外で掛け変える必要のない便利アイテム。普段着で働き屋外散歩する新生活が広がった影響もあり、いま人気が高いサングラスだ。渡辺さんがまず紹介するのが上写真のモデル。透明のレンズは紫外線に当たるとすぐ色が濃くなっていく。フレームは男性が親しみやすいトラッド顔で、耳にかかる部分だけが細いメタル。掛け心地が軽く優しい機能美のデザインだ。

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3点とも調光タイプのレンズを搭載。フロントがメタルで、マーブル調のテンプルはセルフレーム。丸い形も優しい表情を生んでいる。すべて¥33,000(税込)

あらかじめ薄い色つきで、屋外で色濃くなる調光レンズもある。渡辺さんがイチ推しするのは上写真中央のイエローレンズのもの
「イエローは車の運転でよく使われるように、コントラストを高めて視認性をよくする色です。晴れた日の屋外では紫外線が当たりイエローがグレーに変化しますが、夜や屋内ではイエローに戻り視認性もとてもよいのでお薦めです。このアイウエアはフレームのメタルが、ゴールドとシルバーの中間的な色。職人さんがフロントにアクリル系塗料を手作業で塗った、何気なくも凝ったモデルです」

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インダストリアルなグレーフレーム

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丸フレームと四角フレームが混在した立体的なアイウエア。マットなグレーメタルと寒色のレンズとの調和もスタイリッシュ。¥36,300(税込)

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グレーメタルモデルを掛けた渡辺さん。光の反射具合で写真ではくすんで見えるが、実際はライトグレーの色合いだ。

マットなグレーフレームと水色のレンズが調和して、ディーター・ラムス的なインダストリアル感を醸すサングラス。ボリュームがあるのに印象が軽い、渡辺さんらしい仕上がりの逸品だ。

「金型から成型した独自のフレームです。テンプルはフロントにつながった部分は四角く、先端に行くにつれ角が丸く削れて行きます。アイウエアは手に取り顔に掛け、3Dでどう感じられるかで美しさやモダンさが決まるもの。そうした観点でデザインを完成させました」

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掛けるとしっくり馴染む重厚なセルフレーム

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テーブルに置くと光を通して複雑なグラデーションを見せる、「テレビジョンカット」の分厚いアイウエア。¥28,600(税込)
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サングラス自体にはインパクトがあっても、掛けるとさりげないのがブラン流デザイン。

「ブラウンと透明の色が混じったこのアセテートフレームは、掛けると肌の色を通過させ柔らかい表情になります」
身につけた姿をもっとも大切にする渡辺さんらしいコンセプトが息づくモデルだ。分厚い黒フレームだと重くなりがちなニュアンスを軽減させ、ボリュームのある形状を日常使いしやすく工夫している。
「身につけた姿を人に褒められる経験や、デザイン性のあるアイウエアを所有する喜びも感じていただけたら」

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男性にイチ推し色のクリアフレーム

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ウエリントンに近い六角形のヘキサゴン形状のクリアフレーム。¥34,100(税込)

クリアフレームは近年の流行アイウエアだが、ブランは以前から定番的につくり続けてきた。そのなかでも渡辺さんが男性によく似合うと考えているのがこのタイプ。
「とても薄い茶色で、ピンク系にも見えるフレームです。ブランでは『シャンパン』と呼んでいる色。この優しい色がフレンチヴィンテージにもよくある色味で、男性にもよく馴染むんです。ライトグリーンレンズとのコントラストも涼しげで、夏にぴったりのサングラスです」

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ラインアップが集う直営店が誕生

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JR原宿駅を出て左に向かう、喧騒から離れたエリアに設けられたブラン初の直営店「LIHTE(ライト)」。

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服装とのコーディネートをチェックできる大きな全身鏡を装備し、ゆったりとアイウエア選びができる広々空間。

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ブランのアイウエアはフレームとレンズの色との最適なマッチングが図られ、同じ型でも別モデルのような個性を持つ。すべて¥31,900(税込)

ブリンクらの一部の眼鏡店を除き、日本では主にファッションのセレクトショップだけで展開していたブラン。2022年4月にラインアップが揃う待望の直営店ができた。経験豊富なスタッフによるフィッティング調整や視力測定のサービスを受けられる。調光タイプを含むサングラスレンズに度を入れたり、素通しにも変更可能だ。渡辺さんいわく、
「ブランはサングラスの印象が強いですが、現在はクリアレンズにも力を入れています」
さらに彼はブランドのあり方について次のように語った。
「インポートのようなアイウエアを日本の技術でつくる発想からはじめたブランは、全身をお洒落に装う人に好まれるアイウエア。服や人の個性を邪魔しない脇役としてデザインしています。アイウエアがファッションの主役になってしまうのはちょっと……」
サングラスは顔から頻繁に外すから、テーブルに置いたときの佇まいも重要と渡辺さんは考えている。独自のスタイルが息づくブランは、モダンライフの新定番にふさわしいアイウエアだ。

LHITE

東京都渋谷区千駄ヶ谷3-59-4
営業:11時〜20時
水曜定休
TEL:03-5843-0100
www.instagram.com/lhite_tokyo/
https://blanc-products.com/

※6月に東京・伊勢丹新宿店メンズ館6階でもブランのオンリーショップがスタート。

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高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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