きっかけは突然に。最近、なぜか釣りの道に片足を突っ込み始めています。急に釣り!?　ですよね。写真家の友人から「僕が作る釣り糸のCMに出てくれない？」と依頼があったことがきっかけでした。釣りとも演技とも無関係に生きてきたわたしに、両方やらせてみたいなんて冒険すぎるオファーなので、逆に乗ってみようと思い快諾。

福島県桧原湖。冬は大きなこの湖が完全に凍って、氷上に穴を開けてワカサギ釣りをするのが有名です。磐梯山の前に広がる一面の雪景色、これ凍った湖！

釣り糸界のランボルギーニみたいな存在である「VARIVAS」のCMを極寒の桧原湖で撮るというミッション。わかさぎ釣りをする姉妹という役で、仲良しの女優でタレントの清水みさとちゃんと撮影に行きました。

撮影は演技経験ゼロのわたしを、本業女優のみさとちゃんが上手に引っ張ってくれたことと、ド素人のわたしに演技させてみようとOKをくれた危険なほど心が広すぎるVARIVAS社のおかげで、滞りなく終了！こちらは今年の秋に公開予定みたいです。

実際にワカサギを2日間ずっと釣ってみたんですが、お・も・し・ろ・い、おもしろい！寒さに震える中、釣りって楽しいかもと思ってしまいました。それから、妙に釣りがわたしに釣り糸のように絡まってきてくれるようになりました。

次の釣りのお仕事は、歴史の長い釣り雑誌「つり人」の別冊『Camp&Fishing Peeps! 釣る・遊ぶ・食べる・楽しむ!』というムック本で、超初心者のわたしが海で鯛を釣ってみるエッセイ。

朝が弱い、船酔いする、辛抱強くない、の釣り人の要素をまったく持っていないわたしが、鯛釣りをして、すぐに食べちゃうという体験を通して、釣りの楽しさをどう見つけるかを書いてみました。

釣りをする人からすると当たり前の話だと思うんですが、釣りって見えない相手をどう攻略するかなんですよね。外でやるアクティビティですが知識が大切で、さらに経験したことがそれに輪をかけて大切で知識と経験を上手にに合わせておこなうのが釣り。その日の天気、場所、気温、全部が関係してくるし、毎回が同じになることはないし。

サウナはスポーツではないし、座って汗かいて、水風呂に入って気持ちよくなってるだけかもしれないですが、釣りってサウナに通ずるものあるなって思っています。同じサウナへ行ったとて、その日によって、そして自分の体調によっても毎回が違う。外から見るとただじーっとしているだけのように見えますが、釣りもサウナも色々考えたり、逆に頭を空っぽにしたりと、自分の中でじーっとしている間の脳の使い方が自分次第。人と一緒に行けばおしゃべりしながら楽しめる。釣れても釣れなくても楽しい、ととのってもととわなくても、気持ちはいい（そりゃ釣れた、ととのえた、のほうがいいですけど）。

『Camp&Fishing Peeps! 釣る・遊ぶ・食べる・楽しむ!』は無事に撮影も執筆も終わり、現在全国の書店やAmazonなどでも発売中なので、ぜひ釣りに興味がある方に読んでいただけたらと思います。

というわけで、なんだか少しずつ釣りの魅力に気づき始めています。今年は釣りのチャンスがあったら、できるだけ参加してみようと思います。釣りの沼にハマっていくかも……。