なぜこんなに美しい!? ブラン初直営店で最高のデザイナーズアイウエアと出会う

  • 写真・文:高橋一史

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いま、まだどちらがいいのか迷ってます。
アイウエアブランド、ブラン(BLANC..)がデザインプロセスのときにイメージする人物像を、この記事の最初に述べるか最後にすべきかを。
初の直営店オープンのレセプションで、創設者でありデザイナーの渡辺利幸さんに伺った話。
お伝えをためらっているのは先入観で、「じゃあ自分とは関係ないアイウエアかな」と思われるかもしれないと考えまして。
余計な情報がないほうが、性別も世代も問わずにフラットな目線で見てもらえるかもしれず。
でもまずそこに触れることで、ブランから匂い立つ美しさのエッセンスを探る手助けになる気もする。
う〜〜〜〜ん、どーすっかな……。
……やっぱ最初に言っときます!

渡辺さんは新作をデザインするとき、まずは白紙状態でアイウエアを描いていくそうです。
最初のスタートは単なるオブジェクト。
そして形になってきてから顔を当てはめていくのですが、その顔は女性とのこと。
そう、ブランの製品は誕生において、女性に最適化されているのです。
明確な女性像はなく、そのデザインが女性に合うかを検討するそう。
しかしその後のプロセスにおいて、男性の顔も当てはめられます。
結果、女性しか似合いにくいと考えられる一部のデザインを除き、ジェンダーレスアイウエアとして製品化されます。

フレームの横幅が狭めなのは、女性の頭に合いやすくするため。
とても繊細なのも、女性の骨格がベースだから。
でもフェミニンなアイウエアではないんです。
男女がOKな、そのバランスが絶妙。
「女性向け」と言われると敬遠しがちな男性でもどうぞご安心を。

現在はロエベのディレクターで名高いジョナサン・アンダーソンのブランドを初期から取り扱うほど、エッジーなセレクトショップのバイヤーだった渡辺さんがブランを立ち上げたのは、
高級文具のように工芸的(&男性的)な眼鏡世界とは異なるファッションアイテムをつくりたかったから。
(余談:10年近く前に私はその店で、アディダスバイラフシモンズのスニーカーやクリスヴァンアッシュのTシャツなどを買ってました)

福井県鯖江市の工場で製造しているのは、渡辺さんがこの地出身という地元意識もあり。
ファッションだから低品質でいい、なんて考えはブランにはありません。
それどころか精密にカーブしたベータチタンの細フレーム、隙間なく一体化した金属と樹脂の接合など、あまたのアイウエアを吹っ飛ばすクオリティの高さ。


でも「このネジに萌える!」といった、“森より木を見る”タイプの眼鏡愛好家をウホウホさせるプロダクトではないでしょう。
なによりも配色やシルエットを含めたトータルのセンスが最高なんです。
作家モノの器、デザイナーズ家具、気鋭の香水ブランドの瓶と並べたくなる佇まい。
顔に掛けてお洒落して、日々を過ごしてこそのアイテム。

さて!
けっきょく前置きが長くなりました……。
ここに掲載した写真は、2022年4月29日(金)に東京・原宿にオープンした店のレセプションでのスマホスナップ。
もう長話しませんから、エッセンスをご自由に感じ取ってくださいませ。

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ブランドアイコンは、テンプル片側の先端の色切り替え。

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サングラスは外出先で外し、テーブルに置いたときの美しさも想定されたデザイン。

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フレーム周囲に切り替えの白い色つき。服での後ろ姿のように、人に見られたときのファッション性が計算されたつくり。

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ファッションブランド、ダブレットとのコラボアイウエア。このユニークさがおわかりですか??

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本格アイウエアケースつきでマニア心をくすぐるミニショルダーバッグ。今秋発売予定。

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原宿駅を出て左に進んでいったオフィス街のビル一階にできたブランの直営店「LHITE(ライト)」。
買い物客が誰もいないエリアにひっそりと。

記事最後に記載したリンク先で、ブランの取扱店リストをご覧になってみましょう。
ユナイテッドアローズ/トゥモローランド/伊勢丹新宿店<リ・スタイル>らの上品セレクト系から、
GR8(グレイト)/ミッドウエストらのストリートモード、
アメリカのドーバーストリートマーケット/イギリスのマッチズファッションらのハイモードに至るまで、
驚くほど幅広いジャンルの一流ファッションショップで取り扱われてることがわかります。
一方で眼鏡店にはあまり卸さないのがブランの流儀。

主な価格帯は、2万円台後半から3万円代半ば。
2万円代のものも多く。
「え、ほかより安い!?」
とデザイナーズアイウエアを知る人は思うはず。
日本ブランドで3万円台半ばから4万円代が平均で、より高価なのもあるのが現在の相場ですから。
ブランの心意気、推して知るべし。

ラインナップを一気に見たことでデザインの素晴らしさを再確認でき、掛け心地の優しさも体感できた今回のショップ内覧会。
これほど自分の趣味にフィットする、「どれも好き!」と思うアイウエアに出会ったのは初めてかもしれません。
(視力0.1人間だからファッションショップでアイウエアを手に取る習慣がなく、ブランをちゃんと見てきませんでした ←後悔!)


ここならフィッティング調整も度付きレンズも入れられます。
製品の中心がサングラスなため、レンズ外して素通しに変えたら顔に似合うかを想像で判断しないといけないのが唯一の残念な点。
それでもとくに頭小さめな男性には実用的な意味でもお薦めしたい、見逃すにはあまりにもったいない注目の眼鏡店の誕生です!

LHITE
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-59-4
11時〜20時営業
定休:水曜

BLANC..
https://blanc-products.com/

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高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
ご相談はkazushi.kazushi.info@gmail.comへ。

高橋一史

ファッションレポーター/フォトグラファー

明治大学&文化服装学院卒業。文化出版局に新卒入社し、「MRハイファッション」「装苑」の編集者に。退社後はフリーランス。文章書き、写真撮影、スタイリングを行い、ファッション的なモノコトを発信中。
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